旬の魚が並ばない鮮魚市場

春から初夏、夏と季節の移り変わりの中、市場では水揚げされる魚が一定しながら徐々に変わって行きます。例えば4月からアオリイカが見え始め5月に最盛期を迎え、6月になると減りはじめ終了します。このように旬の魚は漁のある期間はほぼ毎日あります。

ところが2017年の初夏は異変が起こっています。高知県の市場では例年春から初夏にかけ毎日漁があるはずのキビナゴ、シイラ、イサキ、キス、スルメイカ、カマスなどの旬の魚が水揚げのある日と無い日が続いており、特にキスやカマスは水揚げの無い日の方が多いと言う状態です。

キビナゴやシイラ、スルメイカは、専門漁で該当の魚を獲ることで生計を立てている漁師さんも多く市場のみならず産地の関係者も困惑しています。はっきりした原因はつかめていませんが、個体数の激減は否めない状況です。獲れない魚を狙うよりは獲れる魚を狙う方に切り替える漁師さんも多く、市場に旬の魚が並ばない日々が続くという悪循環に陥っています。

市場の周辺には大量に水揚げされる旬の魚を使った干物などの加工品を製造する企業等も数社あり、製品が地元の量販店や小売店、土産物店に並ぶわけです。しかし2017年の状況は魚が無い為原料の確保も出来ないといいます。地産地消すら出来なくなっている現状に水産関係者の落胆の声が聞こえます。

[heniha@fliker]

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