高知県で人気のメヒカリ

メヒカリとは正式名アオメエソという深海魚です。土佐沖の小手繰り漁(小型底引き網)で大量に獲れる魚で、主に頭と内臓を取って干物にされます。この干物を焼き物や唐揚げにして食べます。骨まで軟らかく全部食べれるので昔は家庭のおかずやつまみ、最近では居酒屋の定番メニューとして人気です。このメヒカリが数年前不漁で高値品薄になったことがありました。地元でしか食べない魚という事で漁が無ければ無いという感覚でした。このままメヒカリは無くなるのかと思っていたくらいでした。

しかし商売上手な人が宮崎や福島では大量に獲れる事を聞きつけ、原料不足に陥っていた高知県の加工業者に話を持ち込みました。たちまち取引は成立し、県外産のメヒカリを使って干物を作り始めました。価格も安定し、流通量も復活しました。ところが今度は地元も水揚げも多くなり供給過剰となってしまいました。そこで漁協は値崩れ防止の為に凍結をし始めていますが、現在在庫がたまる一方になっている状況です。

資源が減る中、地元でしか食べないメヒカリのような魚もあり思惑通りに進まないのが現実です。今このメヒカリを商品化しようと地元数社が加工製品の開発に取り組んでいます。地元以外では馴染みのない魚の地産外商はハードルが高く苦悩の日々が続いています。

[写:t-mizo@fliker]

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