「気づいていますか?せっかくの宝物。湿原は宝物だよ。」-霧多布湿原ペンションポーチ(2)

オーナーの瓜田勝也さんは、1986年から30年に渡り、霧多布湿原の保全と魅力発信に尽力し続けています。元々は昆布漁家に生まれ育った漁師でしたが、料理人を夢見て東京へ行くことを憧れる若者だったといいます。瓜田さんの人生が大きく変わったのは、東京から霧多布へ移住し喫茶店をオープンした伊東俊和さんとの出会いでした。

「気づいていますか?せっかくの宝物。湿原は宝物だよ。」

生まれた時からそこにあるもの。当たり前すぎて見えなくなっていた故郷霧多布の魅力を、伊東さんとの出会いをきっかけに再発見したのです。伊東さんの元に集まった地元の若者たちが中心になって、霧多布湿原ファンクラブが発足し、かわら版の情報誌を発行するなど活動を始めます。そして瓜田さんは、漁師を辞め、霧多布の自然とその魅力を紹介する為に、妻民子さんと共にペンションポーチを開業したのでした。

移住者の新鮮な視点から気づかせてもらった故郷霧多布の魅力。その霧多布の自然の魅力を伝えたい、守りたい。30年間何かある度にその原点に立ち返り、その熱い想いが継続の源だったといいます。口で言うほど簡単なことではなかったでしょう。でも、瓜田さんの霧多布愛に満ちた若々しい笑顔を見ていると、こちらも自分の機軸となるもの、何かあったときに立ち返る原点を明確にして暮らしていかねばと襟を正すと共に、素直に自分も頑張らねばと力が湧きました。

瓜田さんの活動は進行形です。海外にも目を向け、ヨーロッパやアメリカなどの旅行会社社員や写真家、旅行ライターの一行に霧多布を紹介する役目を担い、海外プロモーションにも力を注いでおられます。

次来る時には、ケンボッキ島に瓜田さんの船で行くエコツアーに連れて行ってもらおうと心に決め、宿を発ちました。

 

筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で合計20年間勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。

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きりたっぷペンションポーチ
〒088-1531 北海道厚岸郡浜中町仲の浜122番地
http://porch.sakura.ne.jp/
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