カルシウムたっぷりの愛媛のジャコ天

日本では、各地で魚のすり身を使った練り製品が作られてきました。その地域で多く水揚げされる魚類を美味しく食べる方法のひとつで、使われる魚の種類に土地ごとの特性が現れています。

愛媛県の宇和島市や八幡浜市を擁する南予地方の練り製品の名物として知られているのが、ジャコ天です。ジャコ天の原材料には、ホタルジャコが用いられることが多く、内臓を取り除いた後、骨や皮を付けたまますり潰すのが特長です。すり身を薄く伸ばして揚げたジャコ天は、魚の旨みが余すところなく引き出されています。また、カルシウムやミネラルが豊富に摂取できることから、栄養面からも高い評価を得ています。

ジャコ天の食べ方としては、そのまま食べる以外にも、多様なバリエーションがみられます。大根おろし醤油を添えて食べたり、おでんの具材に加えたりするほか、南予地方の家庭では、カレーに入れるタンパク源としてジャコ天を加えることもあります。

従来は、愛媛県の特定の地方で食べられていたジャコ天ですが、近年では、他の都道府県にも流通するようになり、愛媛の郷土食を扱う店舗のみならず、スーパーマーケットなどの身近な店舗でも、取り扱っているところが増えました。

健康志向の高まりや、B級グルメ人気の高まりとともに、優れた栄養価を持ち、手軽に食べやすいジャコ天にますます注目が集まっています。

[写:Spiegel@fliker]

externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)