高級魚も水揚げが多くなると極端に安くなってしまう現実

愛媛県では初夏を迎えると天然のマダイとヒラメの水揚げが多くなります。どちらも高級魚として知られ養殖事業も盛んです。現在では天然物に変わって養殖物が主流となっています。多くの市場では備蓄水槽で飼われ、必要に応じて活〆され出荷されます。特にマダイは餌の改良や、飼育環境の改善やこだわりでブランド名の付いたマダイが多くなっています。

マダイもヒラメも天然の水揚げの多くなる旬の時期に天然と養殖の価格が逆転するという現象が起きています。マダイは10年くらい前から起っていました。愛媛県の県魚になっているのにもかかわらず天然マダイが大量に水揚げされると、地元ではすべて消費されず近隣の県の市場へ回されます。マダイの消費が少ない県では普通には売れない為、価格が暴落します。養殖マダイの価格の3分の1まで下落したほどです。この現象は毎年起っています。一方ヒラメは個体数の増加によるものか数年前から初夏になると大量に獲れるようになりました。養殖ヒラメでもキロ2000円から3000円で取引されています。これに対し大量の天然ヒラメはキロ1000円以下という価格まで下落しています。

高級魚のマダイとヒラメを旬以外でもいつでも食べることの出来る魚にした養殖技術の発達が、魚の価値を落としてしまったということかもしれません。

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