幻のエビとも称される 鳥取県のモサエビ

鳥取県では、鳥取港や境漁港で9月から5月頃にかけてクロザコエビが水揚げされます。クロザコエビは、鳥取ではモサエビと呼ばれていて、刺身や塩焼き、味噌汁などに調理されます。鮮度が落ちやすく、半日ほど経てば頭の部分が黒く変色してしまうため、遠方へ出荷するのが難しい食材で、幻のエビとも称されています。

モサエビは、しっかりとした弾力と強い旨みと甘味があり、味の面で優れているだけでなく、栄養面でも魅力を持っています。モサエビは、アミノ酸の一種であるタウリンに関して、ホッコクアマエビの約3.5倍の含有量を誇っているのです。疲労回復や肝細胞の再生に効果のあるといわれているタウリンは、栄養ドリンクやサプリメントにも配合される成分ともいいます。

近年は、食べられる場所や期間が限られているモサエビを年中味わえる形で提供するため、モサエビの加工品も生み出されています。岩美郡岩美町の「はーと食品鳥取」は、モサエビを生地に練り込んだ「もさえび煎餅」や「もさえびチップス」を販売しています。「もさえび煎餅」は、平成20年の食のみやこ鳥取県特産品コンクールにおいて優秀作品にも選ばれ、県外から訪れる人々に向けてモサエビの魅力を発信するのに役立っています。

[写:tetsuya yamamoto@fliker]

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