秋サケの不漁とイクラの今後

2017年の秋サケは壊滅的な不漁に見舞われました。スルメイカ、サンマ、カツオと続き秋サケまでも不漁という状況に、市場ではギンサケや紅サケよりも高値となり、取引が成立しない状況となりました。しかし秋サケに関しては無くとも他のサケで代替えはきくため、大きな話題にはなりませんでしたが、年末を控え秋サケのメスから取り出し製造される、イクラが暴騰し関係者は困惑しているといいます。

イクラは扱う販売店が多く代替えがきかないため、単純に相場を比較するとキロ5,000円が10,000円に跳ね上がり2倍になりました。新たな取り組みとして目をつけたのは輸入物のサケの卵です。海外に目を向けると2大産地のロシアとアラスカがあり、さらに養殖産地ですとチリとノルウェーがあります。天然物のサケでは紅サケと秋サケと同じ白サケ、養殖物ではギンサケ、トラウトサーモン、アトランティクサーモンと合計5種類あり、絶対量は膨大です。この卵から味付けイクラを製造し販売ルートに乗せはじめています。

最も高いのは日本の秋サケと同じ白サケのイクラです。見た目や食感が同じで、価格が国産の約60%程度です。紅サケは絶対数が少ない為、実験的生産に留まり養殖物のサケのイクラは『サーモンキャビア』などと横文字のネーミングで販売され始めました。過去には輸入物を使わなかった販売店も、製品の値上げが厳しい状況の中、使い始めるところが多くなっています。こぼれる山盛りイクラ丼やイクラかけ放題など、様々な食のイベントの目玉に使われるイクラですが、今後の動向に注目です。

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