水揚げ量の減少と相場高騰に苦しむ量販店の鮮魚売り場

数年前までの量販店では、鮮魚売り場が花形で多くの量販店が、鮮魚売り場の強化で顧客をつかみ、常連さんになってもらい、売り上げ増を狙う集客戦略を図っていました。激安特売や、激安品で集客を図っても、安いものしか買わない客が多い中、鮮魚で固定客をつかめば、安定した客数が見込めるわけです。

しかし、2016年からのイカ、サンマの不漁に始まり、鮮魚全般の水揚げが減る中、相場が高騰し、そして輸入品では円安と欧米やアフリカ、中国の消費が増え、こちらも価格が高騰したままです。

鮮魚売り場は商品単価が高くなり、満足な品ぞろえもできず、売り上げは低迷し、仕入れればロスが増えるという状況が続いています。大手量販店では戦略の見直しに着手し、生鮮のメインから鮮魚が外れるチェーンや、売り場縮小するチェーン店まで出始めています。

また鮮魚売り場でありながら、半製品や、販売期間の長い即食商品などが増え、本来の鮮魚売り場から程遠いものになっているチェーンもあります。鮮魚売り場は、調理やパック作業など人の手が多く必要な売り場です。売上げ低迷のツケが人員カットに繋がり、維持するだけの売り場になり、かつての華やかな鮮魚売り場は影をひそめています。

externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)