タバコや肥満より危険な「孤独」の健康リスク

常に周囲には友人や家族、仕事仲間がいて、日々にぎやかに過ごしているという人もいれば、人との繋がりに乏しく日々孤独に過ごしている人もいます。孤独は悪いことではなく誰にとっても必要です。しかしそれが寂しいものだったり、望まないものだったり、あるいは「孤立」であったら考える必要があります。もしあなたが現在寂しさを伴う孤独を感じているなら要注意。孤独は人の健康に見逃せない悪影響をもたらすことが研究で明らかになっているのです。

孤独は人の免疫力を低下させる
孤独は人の免疫力を低下させ、ウイルス感染リスクが高めてしまうことがシカゴ大学の研究で報告されました。シカゴ大学心理学・行動神経科の研究によれば「人が孤独な環境下におかれると体の細胞が変化し、細菌に対する抵抗性を高め、逆にウイルスに対する抵抗性は低下させてしまう」というのです。具体的には心臓疾患、糖尿病、アルツハイマー病、関節炎のリスクが高まる可能性が指摘されています。社会的孤立を感じている高齢者は早死にリスクが14%高いといわれているのも、このことが関係している結果だと言われます。人は孤独や寂しさを感じるだけで病気にやられやすくなってしまうというわけです。

人と人との触れ合いは抗うつ剤より効果的
人と接する機会に乏しく孤独感にさいなまれたとき、人は鬱になるリスクが増すということもアメリカ コロラド州立大学によって研究報告されています。人が孤独な気持ちにさいなまれているとき、ストレスに関与するコルチゾールという脳内神経伝達物質の放出が活発となってしまうからです。逆に軽い鬱症状にさいなまれている人が社会的な繋がりをつくることによって、抗うつ剤の処方よりも効果的な改善が見込めることも報告されているのです。つまり抗うつ剤より人と人とのふれあいによってもたらされる癒しの方が効果的だと言えるのです。

孤独は死亡リスクを上昇させる
前述したように、孤独は人の免疫力を低下させ、心臓疾患といった深刻な病気を引き起こす原因となります。ハーバード大学の研究によれば孤独を感じる人の45%が寿命が短かくなるとまで報告しています。これは病気発症リスクの上昇はもちろんのことながら、当人の食生活や生活スタイルに注意喚起してくれる人がいないため健康を維持できなくなる、といったことも関係しているようです。よく喫煙や肥満は健康を害し寿命を縮めるとは言いますが、世界保健機関WHOによれば「孤独」は喫煙や肥満以上に健康リスクを伴うと発表されているようです。喫煙や肥満よりもある意味危険な孤独。人とのつながりは面倒と考える人も増えていますが、やはり人は人との良好な関係性があってこそ健康に生きられるのですね。

writer:サプリ編集部

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