「イスノキ」別名「ヒョンの木」をご存知ですか? – 木の雑学

写真の木は「イノスキ」という名の木の葉ですが、この葉をご覧ください。赤い実のようなものがあるのが、お分かりになるかと思いますが、何だと思いますか?実はダニ、アブラ虫などの虫の卵です。虫こぶ(虫瘤、英語では「gall」)と言われており、植物組織が異常な発達を起こして出来る瘤状の突起で、他にも虫えい(ちゅうえい)と言ったり、英語カナ読みのゴールと飛ばれることもあるようです。この写真では、葉に付いてますが、葉だけでなく、果実にもつくこともあります。

植物組織の異常な発達と言うのは、卵を産み落とされた葉が、自身の違和感を治そうとして、人間で言うカサブタの様なものを作り、治そうとする反応です。卵が大きくなるにつれ、まるで実の様に膨れます。最後は、ふ化した虫が中から穴を開け外に出て行くので、葉に穴が空いてしまいます。

様々な植物に虫こぶはできますが、特に写真の「イスノキ」にはたくさん虫こぶができます。「イスノキ」の大きく膨らんだ虫瘤が木質化し、その箇所を笛のように吹くと「ヒュー、ヒョーン」と音が出る事から、「イスノキ」は「ヒョンの木」と言われる様になったそうです。(※1)

またこの「イスノキ」はとても重く硬いので、家具、器具、楽器(三味線、琵琶の撥など)や、フローリングに使われています。また、イスノキを焼いた灰の柞灰(いすばい)は陶磁器に用いられる高級な釉薬(ゆうやく)としても使われてます。江戸時代の既婚女性の印であったお歯黒。この歯黒の成分は、鉄奨水(かねみず)と五倍子紛(ふしこ)からなっていますが、ふしこもこの虫こぶを水に溶かしたもので、悪臭がものすごかったといわれています。

あまり耳慣れない名前の木かもしれませんが、実は意外と我々の身近にある木でもあります。散歩の際など、赤い実のようなものが付いた葉と、穴の空いた実のようなこぶを同じ木で見ることがあればその木は間違えなく「イスノキ」でしょう。

※1
編集部注:「たまたま、偶然の出来事で」の意味で使用される「ひょんなこと」の語源の一つが「イスノキ」の「ヒョン」からきているという説があります。「イスノキ」に虫瘤=「ひょん」ができることが不思議なこと=偶然なことと解釈されたといいます。

externallinkコメント一覧

「イスノキ」別名「ヒョンの木」をご存知ですか? – 木の雑学 へのコメント 292件 』

  • 投稿者:(・_・☪️)オカルトさん(By.ss)

    ◇ヾ(´Д`;⏱️)
    お正月用飾り(玄関&店)が二つ必要なのに、一つしか買わなかった…。
    一つは自分で造るしかない…(´・ェ・`☁️)
    一夜飾り(☆大晦日に飾ると縁起が悪い)が気になり、ちなみに私の処は旧暦(12/30)なので、12/28か12/29を考えています。

  • 投稿者:(・_・✡️)オカルトさん(By.ss)

    下部の人気記事に、このお題があり.久々に思い出しました。( ゚ェ゚♪)
    半年以上前に買った観葉植物のサンスベリアは、今のところ枯れていない。3週間ほど前に尖っていた葉が一時はシワになりかけ、陶器製の鉢から土&肥料を出して、新たな栄養土&肥料&栄養剤(小型プラスチック)を入れて手入れしているので、元の尖った葉になっています。
    面倒だが、手入れしないと1~2年で廃棄だが、手入れすれば、おそらく7~11年は何とかなると思う。
    他の植物に比べれば寒さに強く寿命は長いが、暑過ぎても水をやり過ぎても難しい植物でもある。

  • 投稿者:(´Д`⌛️)オカルトさん(By.ss)

    ここのお題も、長い間書いてきました…(・_・`)
    ネタが無くなりつつになってきたが、念のため↑上げときます。

  • 投稿者:(´Д`⌛️)オカルトさん(By.ss)

    ♨️ ヾ(´Д`°♬)
    やはり漢方茶の一種ドクダミ茶は美味しい。

  • 投稿者:(´Д`⌛️)オカルトさん(By.ss)

    ✂️ヾ(´Д`☪️)
    やれやれ、ようやくドクダミの葉が乾燥しましたので、新聞紙の上でハサミで細かいサイズに切っていました。

  • 投稿者:(・_・✡️)By.ss(オカルトさん)

    ✡️ (゚∀゚ ✴️)♪
    ⚪️立葵 (タチアオイの花)
    □原産地は中国&西アジア&東欧
    □開花時期は6~8月
    □花の色➡️白&赤&ピンク&黄&オレンジ&紫&黒と豊富。
    □タチアオイの花言葉➡️大望、野心、豊かな実り、気高く威厳に満ちた美。
    □約2メートルと真っ直ぐに伸びた茎にはたくさんの花が咲く。
    種蒔き時期は3~4月に蒔くと夏に花が咲き、9月に蒔くと翌年の夏に花が咲く。

  • 投稿者:(・_・☪️)オカルトさん(By.ss)

    (´Д`⑰⌛️)
    何やら、アメリカ合衆国の中西部で、17年ゼミが大量発生している。木の幹の下の地中から幼虫が続々出てきて、幹に登り、茶色い脱け殻を脱ぎ捨てて蝉になる。
    北部や中央部は17年ゼミ発生率が高く、南部は13年ゼミ発生率が高い。
    中には17年ゼミなのに、13年周期になる事が度々ある。
    これ等は寒冷化&温暖化の影響と云われる。
    成虫の寿命は約4~5週間。

  • 投稿者:(・_・☪️)オカルトさん(By.ss)

    (´Д`☂️)
    午後6:30頃迄は曇り空でしたが、その後は雨が降り出し、特に近くの田んぼから聴こえる蛙の鳴き声がいつもよりも、たくさん聞こえました。
    昭和と比べると町並みは多少は変わりましたが、田畑の風景や蛙の鳴き声は変わらないので、幼少の頃に田畑で遊んでいた記憶を思い出した。

  • 投稿者:(´Д`⌛️)オカルトさん(By.ss)

    トーチ ジンジャーのお茶とか薬味をスーパーで売ってほしいのですが…(´Д`¥)

  • 投稿者:(´Д`⚛️)オカルトさん(By.ss)

    ✡️ (´Д`♪)
    ■トーチ ジンジャー (原産地はモーリシャス島、東南アジア)
    茎の背丈は平均3メートル、中には6メートルに育つのもあるが、日本国内の温室植物園で多く見られるのは何故か1メートル程しかない。
    □ショウガ科 エトリンゲラ属 多年草植物。
    □温室植物園では9月~翌年の3月に咲いている。
    □赤&ピンクの菊の様な花びらが特徴。
    □花は薬味、果実は生食、種子は香辛料になる。
    トーチ ジンジャーの仲間は数百種類あり、約半分はボルネオ島に分布している。

  • 1 9 10 11 12 13 30

    コメントを残す

    日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)