最も多くは沖の白石・多景島付近か 8月の琵琶湖のアユ資源量調査

滋賀県では1月から8月の中旬まで毎月一回、魚群探知機を用いて琵琶湖のアユ資源量を調査しています。今年は昨年の例年にない産卵量であったにも関わらず、稚魚がほとんど採集できない状態になりました。

滋賀県水産試験場の発表では8月17日と同18日に行った調査で、大群が0群、中群が2群、小群が60群確認されました。全てを小群換算すると68群に相当します。これは、平年値の13%にしかなりません。この10年で最も多かったものは平成22年の小群換算1302群でした。

今回の調査で最も多くアユの魚群が見つかったものは、沖の白石・多景島付近の水域で中群2群と小群14群でした。次に多かったのが竹生島水域で小群11群でした。また、調査水域は北湖のみです。

水深別水温についても記載があり、それによると水深5m、10m、20m、30m、40mの各地点の水温はいずれも平年並みで、平年より-0.1~-0.2℃でした。平年であれば、この時期には小群換算で526群です。小群換算68群はここ10年で1回だけ平成26年に同様の事態がありましたが、それ以外では少ない時でも小群換算170群以上が見つかっています。このため、来年のアユ資源量がいきなり小群換算1000群以上になることは考えにくいことです。

しかし平成26年と翌27年の結果を見ると、小群換算170群以上に増加したとしてもそれは不思議なことではありません。今年の大不漁が何故発生したのか、確固たる原因を明らかにすることで、今後のアユ資源の保護に生かすことが望まれます。

[写:yoppy@fliker]

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