博多っ子が好きな麺はラーメンよりも博多うどん!?

福岡の博多と言えばラーメンを思い浮かべる方が多いと思いますが、意外にも博多っ子に人気があるのは「うどん」です。博多のうどんは他の地域のうどんと違い、麺がふにゃふにゃと柔らかいことが特徴です。ラーメンの麺はバリカタと呼ばれる芯が残った状態のものが人気ですが、不思議なことに、うどん麺に関しては柔らかめが好まれています。

ランチタイムになると博多のビジネス街で働くサラリーマン達でうどん店は大賑わい。皆さんふわっと柔らかいうどんを美味しそうにすすっている姿が見られます。博多のうどんのトッピングは「ごぼ天」と呼ばれるごぼうの天ぷらが人気ですが、コロッケや唐揚げなどの少し変わったトッピングを出すお店もあります。豊富なトッピングを選ぶ楽しみも博多うどんの魅力です。柔らかい麺の博多うどんですが、麺の柔らかさの秘密は「冷水で麺をしめない」ことです。そのため出汁に入ったうどんは食べているうちにどんどん伸びていき、出汁はみるみる少なくなってしまいます。そこで、別添えで出汁が提供されます。うどん麺が出汁を吸っただけ、自分で丼にたっぷりと出汁を注ぎます。

博多は昔から商業が盛んだったという歴史から、せっかちな人が多かったと言われています。冷水で麺をしめる工程を省くことで、注文から提供までの時間を短縮することができるのも、柔らかな博多うどんの生まれた背景だと言われています。博多うどんに使われる出汁は鰹節だけではなく、「いりこ」や「あご」と呼ばれるトビウオの出汁が使われているものが主流です。塩気がきいていて、しっかりとした魚介のうまみが味わえます。うまみたっぷりの出汁を吸った柔らかいうどんを、出汁をつぎ足しながらすするのが博多うどんの醍醐味です。

どこか懐かしく、消化にも良い博多うどんは、疲れが溜まっていたり体調が優れない時にもするりと食べられます。博多にお越しの際は、優しい味わいの博多うどんをぜひご賞味ください。

画像:筆者撮影

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