
なかでもタタキは地元でしか食べれないような料理法があります。
まずカツオは、春の脂の無いカツオを使います。秋の戻りカツオではダメです。節におろし皮目に塩をこすり付けます。身の方には軽く塩を振りかけます。
そして皮目を火力の強い火で少し焦げ目がつくくらい焼きます。大量の藁で焼くのが定番ですが、ガスの強火でも焼けます。身の部分は色が変わるくらいで十分です。
そして焼きあがったら熱い状態で皮を上にしてお造りに切ってゆきます。薬味は玉ねぎのスライス、刻みネギ、そして一番重要な生ニンニクのスライスです。タタキのお造りに薬味をかけてもいいし、添えてもいいです。そしてお造りが冷めきらないうちに薬味と一緒に三杯酢でいただきます。
まだ温かいカツオのたたきと薬味の歯ごたえがマッチし、さらに生ニンニクの刺激的な味が調和して見事な味わいとなります。ここでの最大のポイントは生温かいカツオの身とニンニクです。どちらかが欠けてもこの美味しさは半減します。
量販店や魚屋さんでは、この味が出せません。理由は焼き立ての生温かいかつおの身をパックすると中で身が蒸れてカツオと薬味の鮮度が劣化します。
もう一つは魚屋さんで焼き立てを買っても家に持ち帰った時には冷えています。では何処で食べるのが一番かというと、地元高知の居酒屋さんです。経済的にしたい場合は自宅で自分で作るのです。自宅で作る場合はいかに良いカツオを買うかがまず前提です。もう一つニンニクは国産じゃないと刺激的な味が出ません。
県外から来られたお客さんにこのかつおタタキを食してもらうと皆忘れられない味と喜んでもらえます。
[写:Toshihiro Gamo@fliker]