鹿児島の「がね」って何?

サツマイモは、薩摩芋と書き、「カライモ」と呼ばれ、鹿児島県民の最も身近な野菜の一つです。サツマイモの加工品も色々ありますが、その中でも一番県民に身近でよく食べられるのが、「がね」というものです。

「がね」というのは、元々鹿児島弁でカニ(蟹)の事で、食べ物である「がね」の姿が、蟹の形に似ているという所から来た名前だそうです。県外の方に簡単に説明すると、「がね」とはサツマイモのかき揚げのようなものです。

一般的な作り方としては、サツマイモを細切りにし、味付けをした天ぷら衣に入れて、箸でつまみながら熱した油にいれていきます。サツマイモ以外にも、ニラやニンジンなどの色どり野菜や、味出しにさつま揚げなどを加える家庭もあるようです。

また、味付けも普通の天ぷら衣とは少し違い、小麦粉やもち粉をベースに、塩や醤油、そしてたっぷりの砂糖が入ります。結果、普通のかき揚げのカリっとした食感とは少し違い、ふんわりサクッとした食感に揚げ上がりますので、冷めたら一層もっちりしておいしいのも特徴です。

集落の結びつきを重要視する地域がまだまだ残る鹿児島では、お祝い事や宴会はもちろん、普段の食卓や「だれやめ」(鹿児島弁で晩酌の事)にも頻繁に登場します。

そして、各家庭で独自の作り方のあるガネだからこそ、女性陣の間では、「〇〇さんちのがねの味付けは~」、「からいもは●●という品種を使った~」などのおしゃべりのネタにもなるのです。

[写:PROt-mizo@fliker]

externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)