メジカ不漁にあえぐ漁師と地元企業

高知県土佐清水の代表的な魚にメジカがあります。マルソウダガツオの地方名で、宗田節や味付け生節のスティックタイプの『姫かつお』という商品名のヒット商品も生まれています。この製造メーカーは地産外商の切り札として地元土佐清水に第三セクターで設立された企業で、大きな工場に工場見学システムまで配備し観光の一環としても運用されています。

高知県でメジカという魚は5月6月に大量に水揚げされ、安値で販売されていましたが、この工場の稼働によって価格が安定し、鮮魚ー流通以外は工場の製造用に凍結保管されていました。すべてが順調に推移していたものの2017年は前代未聞の不漁となりました。5月からの水揚げ推移が例年の20分の1です。専門家は黒潮の接岸が無いのが原因ともいい、漁師たちは魚は居るが疑似餌を食わないとも言います。メジカ漁は高知県西部では疑似餌による釣り漁です。小型船の釣り漁で1船当たり300キロ近く取れる魚です。東部は巻き網です。西部も東部も不漁という事は回遊が無いと推測できます。

現在生節を製造する工場は半年分くらいの凍結在庫を持っている状況ですが、このまま続くと生産休止に追い込まれる可能性があると言われています。かつて清水サバを全国的に売り出そうと製造工場を作った民間企業が清水サバの不漁が続き廃業に追い込まれました。地元土佐清水の漁師や企業、そして取り扱う水産関係者はメジカの回遊が遅れていることを願っている状態です。

[写:asobi tsuchiya@fliker]

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