目でも舌でも楽しめる富山のマスの寿司

マスの寿司は、サクラマスを使った押し寿司で、富山県の名物として親しまれています。わっぱと呼ばれる木製の円形の道具に笹を敷き詰め、薄切りにしたサクラマス、酢飯を詰めてから、笹の葉で包み込んで、重石をして作ります。重石をしている間に、形が整うだけでなく、笹の香りが酢飯やサクラマスに移り、大変品の良い寿司に仕上がります。サクラマスならではのまさに桜のような美しいピンク色と、越後米の艶やかな白さ、そして、鮮やかな緑の笹の葉。それぞれの彩りの対照も鮮やかで美しく、目でも舌でも楽しむことができます。

海産物に恵まれ、米どころとしても名高い富山ならではの味覚であるマスの寿司は、駅弁として販売されるようになり、全国区の知名度を誇る郷土料理へと成長しました。生魚を使っている寿司でありながらも、数日間日持ちがすることもあって、お土産としても人気があります。

マスの寿司の老舗メーカー「源」は、富山市内でますのすしミュージアムを運営しています。マスの寿司を実際に作っている工程を見学できるのみならず、自分でマスの寿司作りに挑戦できる体験コーナーもあり、富山の伝統的な食文化をより身近に感じられるとして、注目を集めています。

[写:Tomohide SUGIMOTO@fliker]

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