使い勝手が良い食材 駿河湾の桜えび

静岡県の中ほどに位置する駿河湾は、豊富な海の幸の産地となっています。特に桜えびは、日本国内の水揚げ量の100%が駿河湾になります。駿河湾は、大昔に伊豆半島が本州に衝突した際にできた湾で、ユーラシアプレートとフィリピンプレートの境界に位置するため、非常に深い湾となっていますが、桜えび漁自体は比較的浅く、漁の最中に偶然大量に獲れたところから始まったそうです。

最大の漁場は由比漁港で、由比駅からすぐのところには、大きな桜えびのオブジェもあります。さらに、漁期である春には桜えびまつりも行われるなど、地域と深いかかわりのある食材であると言えます。桜えびといえば、干してあるものをイメージするかもしれませんが、安価なものは別の種であることが多いです。産地である由比や焼津の近辺では、しらすと同様に釜揚げにしたり、素揚げやかき揚げにしたり、生のまま食べることもあります。生はプリプリとした触感と甘みがわさび醤油によくあいます。身が比較的大きいこともあり、殻や髭はそれほど気になりません。釜揚げや素揚げはごはんにかけても非常においしくいただけます。しらすと一緒にご飯にのせ、紅白丼のようにして食べることも多いです。さらに、お吸い物にしたりチャーハンに加えたりと、使い勝手が非常に良い食材です。

桜えびをふんだんに使ったかき揚げは、ほのかな甘みに桜えびの香りが引き立つ一品です。他にも、桜えびの粉末を塩に混ぜ込んだ「えび塩」などは、かき揚げにふりかけて食べるなどされています。このように、味・香り・彩りのどれでも楽しませてくれる桜えびはいろいろな形で料理されています。

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