京都で300年以上愛されてきた料理

京都の台所として知られる錦市場を歩いていると、魚屋や乾物屋に棒ダラが並んでいます。棒ダラは、マダラを干して長期保存を可能にしたもので、干ダラとも呼ばれています。そのままでは硬くて食べにくい棒ダラを美味しく食べられる料理として、京都で300年以上愛されてきたのが、芋棒です。

芋棒とは、海老芋と棒ダラの煮物のことです。棒ダラを数日間に渡って何度も水を替えながら、水に浸けてあく抜きしてから海老芋と共に煮る、手間暇の掛かった料理です。あく抜きに使う水には、米の研ぎ汁を活用することもあります。里芋の一種である海老芋は、湾曲した形が特徴で、海老のように見えることから海老芋と名付けられた芋です。ねっとりとした粘り気、仄かな甘みを帯びた海老芋は、長時間煮ても煮崩れしにくく、料亭でも重用されてきた食材です。

伝統的な京料理のひとつである芋棒を味わえる名店が、いもぼう平野屋です。人気の観光スポットである円山公園内に店を構えていることから、観光がてら立ち寄りやすい立地も手伝って、多くの人々が店を訪れます。京都らしい趣深い雰囲気に包まれながら、主菜のいもぼうに副菜や汁物をセットにした御膳を味わえるのが魅力です。

白いご飯にも、また、日本酒をはじめとするアルコール類にも合う芋棒は、時代を超えて愛されてきた京料理です。


externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)