
札幌駅から車で約1時間、新千歳空港から約25分、通行量が多い国道36号線から、静かな森の中の1本道を6kmほど進むと、森の中にとても洗練された空間が現れます。「イコロの森」です。深い森にいただかれ、宿根草(時期になると毎年生育する種類)や花木がいっぱいのガーデンがあります。イコロとはアイヌ語で「宝物」のことで、宝物のような空間がここにはあります。
耐寒性に優れたバラのコレクションを楽しめる「ローズガーデン」や、イコロの森を代表する山野草や北海道原産の水辺の植物などのカ強さを感じることができる「ナチュラルガーデン」など、様々なテーマのガーデンが不思議な調和でまとまり馴染みながら1つの広大なガーデンになっています。ガーデンですが「人工的に作られた」感じがしないナチュラルなところが、イコロの森ガーデンの最大の魅力です。
本州から旅行や出張で北海道に訪れた方は、新千歳空港への帰路をの途中でイコロの森に立ち寄り、敷地内のレストランで北海道の旬の素材を使ったお料理をいただくのもよいでしょう。、お土産に森、木、自然をテーマにした雑貨を選んだり、小さな子供さんでも安心して休めるふかふかの芝生でリラックスできます。更に森林浴でリフレッシュしてから飛行機へ・・・そんな新しい旅の締めくくりはいかがでしょう。
イコロの森では、4月~10月の営業時期、様々なイベントが開催されるのも魅力です。中でも一年で一番大きなお祭り「プラントフェア×LOPPISサマーマーケット」が、6月2日~4日(9:00-16:00(2日は13:00-19:00))に開催されます。
個性豊かなこだわりのお店や植物販売のブースが立ち並ぶ蚤の市、お庭でピクニック気分を楽しめるフードコートや、様々なワークショップ「イコカル」、野外ライブなど、お庭で一日中過ごせる企画が盛りだくさんです。この時期、北海道に行く予定のある方は、是非お立ち寄りください。
他にも、バラの扱い方・栽培方法・来シーズンに向けての処理など習うレッスン、じっくりガーデンの解説を聞くツアー、若いクリエイターが自分の作品(食器やアクセサリーなど)を販売するマーケット、苗類を販売するフェアなど様々なイベントやワークショップが開催されます。是非、事前にHPで確認してから訪れることをお勧めします。
私が昨年秋に訪れた「おとなのあきじかん~庭と映画とウイスキー」もそんなイベントの一つです。冬季休業期間に入る直前の秋色に染まるイコロの森で、まさに大人が自由にのんびり時間を楽しむ為の試みがいくつも用意されていました。
「映画「フラワーショウ!」の解説付き上映会」(上映時間の前後に、映画の題材になっている「チェルシー・フラワーショー」について、イコロの森で実際にガーデンづくりに携わっている方々の解説が聞けました)や、札幌の寿珈琲の社長からペーパードリップを使った基本的なコーヒーの淹れ方やアイリッシュコーヒーの作り方を習うことができる秋のおとなのコーヒー教室など充実していました。
映画のワンシーン出てくるような、森の息遣いが感じられる美しい場所で、まさに文字通り優雅な「おとなのあきじかん」を過ごせたのです。
筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で合計20年間勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。