絵画のような土地に魅了され・・・ -根室guild Nemuro 中島孝介さん(2)-

(前回まで・・・若い移住者が増えている最東端の街・根室へ、東京から移住してきた青年・中島さんに会いに筆者は向かいました。)

早朝4時に札幌を出発し、高速道路(道東道)を利用して約7時間。初めて訪れる根室は、道路標識にもロシア語が併記されており、街中に異国情緒が漂う場所です。少し郊外の自動車メーカーが並ぶ大きな通りに面したところに、元自動車工場というガレージ風の建物の前にセンスの良い看板が見えました。建物の窓からは、ウェブ上で紹介された中島さんのセレクトショップ「guild Nemuro」の写真でよく見た大きなキリンの剥製が見え、とうとう根室に来たことを実感します。

中島さんは、自分の店を持つことを具体的に考えるタイミングで、縁あって根室を訪ねました。落石海岸や春国岱などを巡り、滞在2日間で根室への移住を決め、3か月後には完全移住。決め手は元々好きだったアンドリュー・ワイエスの絵の世界が目の前に広がっていると感じたからだと言います。

アンドリュー・ワイエスは、繊細な素描で田舎の風景と素朴な人物の美を描いた20世紀のアメリカの画家です。乾いた色合いで、詩情あふれる画風が特徴で、彼の作品はほぼ全て、生地であるペンシルベニア州フィラデルフィア郊外のチャッズ・フォードという村と、別荘のあるメーン州クッシングの2つの場所の風景とそこに住む人々が描かれています。

翌日、中島さんお勧めの落石海岸に行ってみると、車窓から見える風景は、アンドリュー・ワイエスの画集で見た風景によく似ています。遠くに切り立った崖が連なり、見慣れない木肌模様をした木々は、現実の風景より本当に絵のようです。強い風が打ち付ける海岸線に立ち、ここでは流されていては決して生きていけない、凛としていなければ暮らせない、本能的にそれを感じました。

この感覚が、今、アーティストやクリエーターをはじめとする多くの都会の若者を惹きつける根室という場所の持つ魅力なのかもしれません。(つづく)

筆者:澤口美穂。カナダへのワーキングホリデー、グアテマラ留学含め、約2年半北米、中米、南米を中心に周遊。帰国後、ヨーロッパ本社の外資系企業日本法人2社で合計20年間勤務し、アジア、ヨーロッパへ数多く出張。20代からの訪問国数は約30か国以上。平成28年、生活拠点を東京から札幌に移す。様々な国の人々と共に働いてきた経験や自分の想いを形にした新しいビジネスと人生のセカンドステージを構築中。

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