滋賀、男性の長寿全国一位に! その秘密は”独自の食文化”にあり!?

厚生労働省が12月13日(水)に発表した「平成27年都道府県別生命表」において、滋賀県の男性の平均寿命が1位(81.78歳)、女性が4位(87.57歳)となりました。さらに、厚生労働省の調べでは、男性は脳血管疾患による死亡率の低さが全国1位や、がんによる死亡率の低さが全国2位となっています。これらの背景には、喫煙率の低さや食塩摂取量の低さなど、生活習慣病予防に良いと言われる生活、行動が広がっていると考えられます。平均寿命が長い要因は様々ですが、県や市町の取組をはじめ、地域住民の主体的な取組等が総合的に平均寿命を延ばしたと考えられます。

伝統的な滋賀の食文化を研究している滋賀大学名誉教授の堀越昌子さんは「滋賀県には、日本一大きな湖「琵琶湖」で獲れる湖魚を使った「鮒ずし」に代表される発酵食文化が古くから存在します。鮒ずしは琵琶湖でとれるフナを塩漬けにしてからご飯で漬けて自然発酵させたもので、良質の乳酸菌を豊富に含んだ発酵食品である事から、腸内環境の改善など人々の健康に影響があるといわれています。またコアユなど小魚も丸ごと食べますので、骨が強く、身長も高いです。近江米の産地として、”米+魚+豆+野菜+発酵食”の食事バランスの良さもあげられます。」と、滋賀県独特の食文化が県民の食生活の基盤となっていると話します。

湖国滋賀の独自の食文化


古来、日本の農村ではタンパク質とカルシウムと脂質が不足がちでしたが、琵琶湖周辺では湖魚を食べることによって栄養が補われ、人々の健康に大きく貢献してきたと言われています。湖魚は刺身、なます、煮魚、佃煮、豆煮、焼魚、ナレズシ、鍋、味噌汁などにされ、多様な淡水魚の食文化が形成されてきました。とりわけ琵琶湖周辺では、様々な魚をナレズシにして食べる文化が受け継がれてきたといいます。ナレズシは保存の出来る食料としてだけでなく、神事や祭の際に神饌や直会として用いられるなど、人々の暮らしに密接に関わってきました。良質のタンパク質源、脂質源であるとともに、発酵させることで魚を頭から尾まで丸ごと食べられるようになるため、カルシウムを豊富に摂取できる食品でもあります。中でも「鮒ずし」は、お腹の調子の悪い時や体調の悪い時に薬代わりに食べる、といった昔からの風習があり、これは鮒寿しが良質の乳酸菌を豊富に含んだ発酵食品であり、腸内環境を良くする働きがある食物である事を経験として知っていたと考えられます。

県民の健康寿命延伸に向けた取り組み

滋賀県では平成26年度から「健康寿命延伸プロジェクト」として、主に働き盛り世代を対象に、企業や団体と一緒に健康づくりに取組むことを視点に各種事業を展開し、健康なまちづくりを進めています。平成29年度は滋賀県民の健康寿命延伸に向けた健康データ活用事業を開始。健康寿命の延伸の要因を探り、施策につながる基礎資料を作成しているそうです。平成30年度当初予算編成方針のポイントとして「だれもが健康で、活躍する社会づくり」等を重点項目に置き、がんをふくむ生活習慣病の予防、食育の推進、歯科口腔保健の推進等を通じて、健康寿命の延伸を目指すといいます。個人の取り組みはもちろん、健康づくりに取り組みやすい環境づくりにも力をいれ、健康なひとづくり、健康なまちづくりを進めていくそうです。

男性における平均寿命日本一の知らせをうけ、三日月大造滋賀県知事は「大変嬉しく思います。これは生活習慣の改善等にむけ、食生活の見直し・運動など、県民の皆さん一人ひとりが取り組まれてきたからであると思います。また、この結果には、健康推進員の皆様の地域における地道な活動や「7月1日のびわ湖の日」の一斉清掃に代表される活発な地域活動、「鮒ずし」で知られる発酵食文化、日本一の湖「琵琶湖」を中心とする豊かな自然環境のもとで送るライフスタイルなど、過去から紡がれてきた県の歴史や文化も関係しているのではないでしょうか。健康は社会環境にも大きく影響されるため、滋賀県では“誰もが健康で、活躍できる社会づくり”を進め、人生100年時代を心身ともに豊かに過ごせる持続可能な地域をつくってまいります。」と話しました。

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