そのまま食べてもくせになるおいしさ 秋田のばっけ味噌

秋田県には、ご飯がすすむちょいたし食材の「ばっけ味噌」があります。ばっけとはふきのとうのことを指しますが、秋田では雪解けの頃になると芽吹くふきのとうを、てんぷらやおひたしにして食べるほか、保存食として味噌にします。味噌自体はやや甘口ですが、春の山菜の特徴である苦味も強く、甘さと苦味の融合し他大人の味覚です。

使い方としてはそのまま食べるというよりは、ゆずこしょうのような使い方でひとつまみお豆腐にのせたり、鍋に入れたり、ご飯に乗せたりして使います。東京でもときどき食料品売り場で瓶詰のものを見かけますが、基本的には家で手作りすることが多いです。

作り方は簡単で、ふきのとうを茹でて、1時間ほど水につけあく抜きをします。次に細かく刻んでからすり鉢ですりつぶし、そこへ味噌を足し、みりんと砂糖を加え混ぜ合わせます。

全体が茶緑色になるようきれいに混ぜ合わされたら完成です。ばっけ味噌は保存食ですが、このように手作りをすると保存料等も入っていないためなるべく早く召し上がることをおすすめします。ちょい足し食材ではありますが、甘くてしょっぱく、ちょっと苦みのある複雑な味は、そのまま食べてもくせになるおいしさです。米どころの秋田ですので、日本酒を飲むときにでも小鉢に用意し、ちょっと舐めながら頂くと日本酒の甘味や風味も際立ちよく合います。

ふきのとうもばっけ味噌も、都会ではあまりなじみのない食材ですので、ぜひ秋田に行った際はトライしたい郷土調味料です。

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