
2025年7月25日、熊本県熊本市は総延長およそ12kmに及ぶ「熊本西環状道路」について、「池上工区」の延長4.6kmを10月19日に開通すると発表しました。
総延長12kmのうち4.6kmが新開通! 九州道への連絡も見据えた「熊本西環状道路」
熊本市は2025年7月25日、整備を進めている「熊本西環状道路」について、10月19日15時に「池上 熊本駅IC」から「花園IC」までの4.6kmを開通させると発表しました。これにより、総延長およそ12kmに及ぶ熊本西環状道路は、約3分の2が通行可能な状態となります。
熊本西環状道路は、熊本市の南区砂原町から北区下硯川町まで、総延長約12kmを南北に結ぶ路線として整備が進められています。6つのインターチェンジを有する地域高規格道路(自動車専用道路)となる同路線は、中心市街地の東側を走る国道3号「植木バイパス」「熊本北バイパス」と、国道57号「熊本東バイパス」と合わせて「熊本環状道路」を形成する計画です。
国土交通省によると、熊本市は主要な渋滞箇所の数は、東京・大阪・名古屋以外の全国の政令指定都市のなかで最多の“ワースト1”。熊本環状道路は、中心市街地に集中している通過交通を分散すべく整備されるもので、この“ありがたくない”称号を返上するためにも重要なプロジェクトです。
計画区間のうち、北端に当たる「下硯川IC(国道3号植木バイパス)」から花園ICまでの約4.1kmは2017年3月16日に開通済み。それから8年を経て花園IC~池上 熊本駅IC間に当たる約4.6kmの「池上工区」が開通します。
この区間は途中にICこそないものの、延長872mの谷尾崎トンネルと、1563mの花園トンネルを含む重要なセクションで、池上 熊本駅ICは同時での開通を予定している県道344号「池上インター線」(延長1.0km)に直結します。同県道はさらに県道227号「並建熊本線(万日山トンネル)」へと接続し、熊本駅や中心市街地へのアクセス性が飛躍的に向上します。
また、熊本西環状道路は池上 熊本駅ICより南側の「砂原工区」(約3.8km)の整備も進行中です。さらに、路線の北端部に当たる下硯川IC以北の部分については、九州道「熊本北JCT/IC(仮称)」までの区間が「熊本環状連絡道路」として、2025年度に新規に事業化されています。