2017年の数の子状況について

2017年の数の子は組成が中型・小型中心となりました。特大や特々大は全体の1%~2%くらいしかなくて、贈答品などで喜ばれる見事な化粧箱の大型サイズは極端に少なくなっています。逆に中型小型は多く、価格も安値推移が見込まれていましたが、蓋を開けると、各メーカーとも生産調整をし、昨年並みの価格に据え置き、需要と供給のバランスを考慮した製造になっています。

年々売り上げが減少している数の子ですが、年に一度の最大消費の12月を迎えメーカー側の計画的な取り組みが見えています。例年メーカーは出荷データをもとに事前から見込み製造をかけます。製造過剰になり12月の中盤に出荷ペースが悪い場合は過剰在庫を投げ売りしてしまいます。12月に売れなければ翌年の12月まで1年間は売れない訳です。しかしすでに製品にしてしまったものは、賞味期限表示もあり、売り切ってしまわないと単価が高いだけに大きな損害を出してしいます。売り上げが右肩上がりの時代の製造では、通用しなくなってきています。

2017年は各メーカーは半受注生産体制で製造を行っています。12月は品薄状態で正規の価格で売り切って行こうという戦略です。原料は塩水漬けにして置けば3年間は品質が保持できるため経営の安定を最優先しています。正月商品の代名詞の数の子も今や食べない家庭が多くなっているのが現状です。その中で生き残っていくためのメーカーの取り組みは時代の流れを感じさせます。

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