高知県の水炊き鍋

水炊き鍋と言えば九州が有名ですが、高知でも鍋と言えば水炊きでした。具材はこだわりはないですが、昔から使っていたものは肉なら豚肉スライス、鶏肉ならもも肉、魚なら磯魚で肉質の堅いものです。豆腐は荷崩れしない硬い田舎豆腐で野菜は白菜、春菊、ナメコやエノキなどです。くずきりなどを入れる場合もあります。

土鍋に昆布を入れダシを取ります。湯になってきたら具材と田舎豆腐を入れ沸騰してきたら野菜を入れます。タレは高知特有で『紅葉おろし』を水気を切った大根おろしに加え、辛さに応じて小さい器に適量を入れ、馬路村の柚子酢の入ったポン酢を入れます。更に刻みネギを入れるとタレの完成です。煮立ったものから皆で土鍋から取ってタレに付けて食べます。具材に豚肉や鶏肉を使った場合は浮いた脂をとりながら食べます。スープが減ればお湯を足し、タレが減ったり薄くなると、ポン酢や紅葉おろし入りの大根おろしを足します。

最後のシメは雑炊です。残った具材を取り除き、白菜や田舎豆腐を細かく切り土鍋に入れます。そしてご飯を入れ、塩を加えます。煮立ったら溶き卵をかけムラして完成です。食べ方は器に取り、水炊きを食べたタレをかけて食べます。高知でも味の付いたタレで鍋を作り出したのはここ20年ほどで、それまではほとんどの家庭が水炊きでした。

高知の水炊きの特徴は、田舎豆腐と紅葉おろしと柚子ポン酢です。高知の量販店では当たり前のように販売していますが、このタレで食べる田舎豆腐の美味しさはほかの鍋では味わえないものがあります。

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