
鶏そぼろ焼きそば × ビール
ふんだんに使った鶏そぼろがゴロゴロと、麺と絡んで旨い。麺はシコシコ。火を切ってから加えて和えたミントも爽やかなアクセント。よく冷えたビールは鉄板。師匠推奨のモヒートでもぜひ一杯!
間口一就のお肉道場【鶏ミンチ肉の巻】 塊肉を焼く夢を抱いて入門したはずの門下生、あろうことか今回は「鶏ミンチ肉」。まだまだ、道のりは遠い……。
門下生/師匠、今回は何を?
道場主/うむ。「鶏ミンチ肉」を使って、焼きそばを作るぞ。
門下生/焼きそば……。秋空の下、ビールが進みそうですねえ。ゴクゴクと……。
道場主/そうそう……って、おぬし! ただ、食べに来ているだけじゃなかろうな?
門下生/滅相もない(滝汗)。では、早速ご教授を!
道場主/よし。では今回のポイントを伝える。「肉はふんだんに使うこと」だ。
門下生/は!?
道場主/あくまで肉メインのつまみなので、ケチらずに肉をたくさん入れる。これが大事。でないと、普通の焼きそばになる。
門下生/なるほど。して、「鶏ミンチ肉」を使う理由は?
道場主/ミンチ肉なら、フライパンひとつで簡単に炒めながらすぐできる。失敗しないぞ。鶏肉を使ったのは、相性のいいチリソースを使いたかったから。
門下生/ひと味違うわけですね。
道場主/いつも粉末ソースの味じゃつまらないでしょ(笑)。それと「鶏そぼろ」。今回は炒めながら粗くほぐせばいいので、ダマになっても失敗じゃないというのもちょっとうれしい。
門下生/おー、ワタクシめにもできそうな予感。では温めたフライパンに、にんにくを、と…。
道場主/ブー。にんにくは焦げないように、まず鶏肉を炒めて後から入れるのが正解。香りを油に移して……とか考えない。
門下生/はは。ではお次。いよいよ麺を投入っと。
道場主/ブブー。残念。そばは先に湯がいて熱を入れるのがポイント。最初からフライパンで焼くと焦げてちぎれる、というのが焼きそばにありがちな失敗。
門下生/(すでに口一杯に頬張りながら……)師匠、もちもちコシもあって美味しいでござる。ミントも効いてちょっと南国風。
道場主/うむ。ビールはもちろん、モヒートなんかも合うよ。
鶏そぼろ焼きそばのレシピ 鶏そぼろ焼きそば の材料(2人分) 鶏ミンチ肉 200g
沖縄そば(茹で) 1袋
にんにく(みじん切り) 小さじ1
塩 ひとつまみ
サラダ油 大さじ1
チリソース 大さじ2
ミント 適量
鶏そぼろ焼きそば の作り方
一.フライパンに油をひき、鶏ミンチを炒める。粗くそぼろにしながら、にんにく、塩ひとつまみを加える。
二.沸いたお湯に一度そばをくぐらせる。
三. 一のフライパンに二を入れて、チリソースを加え、絡めるようにさっと混ぜ、炒める。
四. 火を止め、ミントを加えて皿に盛る。
今月の格言
肉はたくさん入れる。
これ肉つまみの鉄則なり
間口一就(まぐちかずなり)
銀座「ロックフィッシュ」店主。看板メニューの氷を入れない「角ハイボール」はハイボールブームの火付け役。一手間であっと驚くおつまみの天才でもある。
レシピ考案/間口一就
撮影/鵜澤昭彦
取材・文/池田一郎
2015年10月号発売時点の情報です。