手洗い見直しの季節!汚れ落としのためでなく、風邪予防に

空気が冷たく感じられ乾燥しやすい季節となりました。これから寒さが厳しくなるにつれてウイルスが蔓延しやすくなります。ノロウイルスなどに感染しないための予防法として、最も有効な手段とされるのが手洗いです。意外と知らない、基本的な手の洗い方などについてご紹介しましょう。

ノロウイルス対策は手洗いが効果的
これから冬にかけて活発になるウイルスのうち、その代表的なものとしてノロウイルスがあります。感染力の強いノロウイルスはごくわずかな量からでも感染し、人から人へ、また食品を通して感染します。ノロウイルスは感染性胃腸炎を引き起こし、感染すると吐き気や下痢、発熱などの症状が現れます。(風邪で吐き気?その原因と対処法は?)
ノロウイルスをはじめとする感染症にかからないために、最も効果的な手段とされるのが手洗いです。ノロウイルスへの感染は11月から1月にかけて多くなるとのこと、しっかり手洗いをして感染を防いでいきましょう。

国民の約半分は食事前に手を洗わない!?
2015年に消費者庁が行った、手洗いに関する実態調査があります。綺麗好きな日本人は、ほとんどの人が手洗いをしっかり行っていると思いきや、その調査結果は意外なものとなりました。手洗いは特に食事前やトイレの後にしたいもの。しかし食事前に手洗いをするという人は52,6%にとどまり、トイレの後に手を洗わないことがあると回答した人が15,4%になりました。
食品にウイルスがついていなくても、手についたウイルスが食品を介して体内に入ることは十分考えられます。それからノロウイルス感染者の便の中には、数億個のノロウイルスが含まれています。ノロウイルス感染は、10〜100個のノロウイルスが体に入り込むだけで起こり得ることを考えれば、ノロウイルスの蔓延を防ぐためにも、手洗いはしっかり行っておきたいですよね。

基本的な手の洗い方をマスターしよう
消費者庁の調査では、 手洗いを行う目的が感染症防止のためであるという意識が、国民の間にあまり浸透していないことも明らかになりました。アンケートで手洗いをする目的をたずねたところ、回答者の89 ,1%が「手の汚れを落とすため」とし、「感染予防」と回答した人は50,9%、「汚染防止」と答えたのは41,0%にとどまりました。
感染予防のための手洗いでは、手のどの部分もまんべんなく洗うことが大切となります。しかし調査では手首や親指の付け根、手の甲といった部分は、手洗いの際にあまり意識されていないことも明らかになりました。忘れてしまいがちな手のこういった部分もよく洗うようにして、手にウイルスを残さないようにしましょう。洗い残しがないように、基本的な手の洗い方をマスターしておくのもおすすめです。

■基本的な手の洗い方
流水で手をよく濡らし、石鹸をつけて手のひらをこすり洗う
手の甲を泡で伸ばすようにこすり洗う
5本の指先をもう片方の手のひらの上に立てるようにして、指先と爪の間をしっかりこする
両手の指を交差させて指の間を洗う
親指と手のひらをねじるようにして洗う
手首を洗う
流水でしっかり洗い流す

徹底的な手洗いを行うことで、感染症にかかる可能性が低くなります。人から人へとうつりやすいウイルス感染は、家族全員で十分な手洗いをして感染症予防をしていきましょう。

writer:Akina

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