大人から子どもまで大人気の神戸の隠れた名物 「ぼっかけ」

神戸には神戸ビーフや神戸ワインなど、地名が付いた名物と言われる食べ物や飲み物がありますが、牛肉やワインなど高級品が多いと言う印象です。しかし、神戸にもリーズナブルな価格で庶民に親しまれる食べ物があります。「ぼっかけ」です。ぼっかけは安価でありながら誰にでも親しまれる味で、大人から子どもまで大人気の神戸の隠れた名物です。
「ぼっかけ」というのは聞きなれない名前ですが、その正体は牛スジとこんにゃくを煮込んだもの。味は砂糖と醤油による濃い目の味付けで、ご飯にもお酒の肴にもピッタリです。特に忙しい人はこのぼっかけをご飯にかけて勢いよくかきこむ「ぼっかけ丼」やうどんのトッピングに用いる「ぼっかけうどん」が人気。ぼっかけという名前も「ぶっかける」が語源と言われています。

このぼっかけが神戸、特に長田地区で親しまれるようになったのは昭和三十年代と言われています。元々、関西では肉と言えば牛肉を指す牛肉文化が根付いた土地柄ではあるものの、やはり牛肉は高価なもの。そこで注目を集めるようになったのが、精肉の際切り分けられて捨てられていた牛スジでした。牛スジは単に焼いたり煮たりするだけでは非常に硬く、なかなか噛み切れないものですが、ゆっくりと時間をかけて煮込むことで柔らかくなり、独特の旨みを発揮します。さらに長田地区ではこのぼっかけをお好み焼きの具にするのが人気。通常の豚バラなどに比べ、しっかりとした風味がお好み焼きとベストマッチすることで、地元の商店街では定番の食べ方となっています。

最近では、カレーのトッピングやコロッケの具として活躍の幅を広げているぼっかけは、神戸・長田地区のシンボル的な存在です。

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