ヘルシーで家系に優しい郷土料理 京都の「いとこ汁」

歴史と伝統を持つ京都には古くから伝わる郷土料理が数多く存在します。その中で、今回はいとこ汁という京都の郷土料理について紹介します。

いとこ汁は京都市の上賀茂地区の「さんやれ祭」や長岡京市「おしょらいさん(ご精霊さん)」で出された行事料理で、現在京都府を中心に食されています。神様へのお供えものを煮たもので、食物をあずき、里芋、かぼちゃ、なすなど地元の食材を煮込んだ白味噌仕立ての味噌汁です。精進料理であるため、肉類は一切使用しないのが特徴です。

いとこ汁という独特の名前の由来は、いくつか説があります。火の通りにくい具材から順番(追い追い)に煮るから、甥が連想されたという説、それぞれの具材を別々(めいめい)に煮るから、姪が連想されたという説があります。そのほか、兄弟や姉妹、いとこが集まる冠婚葬祭の席で出されることが多いからという説もあるようです。

調理方法は簡単で、洗った小豆を漬けておき、その小豆を沸騰するまで茹でます。その後、別の鍋で里芋などの野菜を茹で、沸騰したら茹でておいた小豆を入れて白味噌と出汁醤油で味を調えます。食べた瞬間、野菜のうまみが口に広がりまり、白味噌と相まって柔らかい味わいを楽しむことや、好きな野菜を入れてアレンジすることもできます。また、ヘルシーで家計にも優しいので、家庭としても人気がある料理です。

[写:othree@flickr]

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