地元で愛されるセタシジミって?

滋賀県には海がないことから、琵琶湖や川で採れる食料を使った郷土料理が盛んに食べられてきました。今回紹介するのは、シジミのうま味が口に広がる滋賀の郷土料理・セタシジミご飯です。セタシジミの名前は、琵琶湖から流れ出る唯一の川として知られる瀬田川で多く採れることに由来します。瀬田川だけでなく、琵琶湖や周辺の川で採れる琵琶湖水系の固有種です。漁獲時期は12月から4月で、この期間には地元のスーパーや小売店でセタシジミが売り出されます。

セタシジミは古くからしじみご飯、みそ汁やしぐれ煮として家庭でも広く食べられていました。かつて漁獲量が多かったころは、県内のみならず、近隣府県を中心に全国にも流通していました。しかし、昭和40年代から漁獲量が減少し続け、平成20年ごろにはピーク時の120分の1まで落ち込んでしまいました。現在はローカルな食材として地元で食べられています。そんなセタシジミを使った人気料理がセタシジミご飯です。

調理も簡単なことから、現在でも多くの家庭で食べられている料理です。調理方法は一般的な炊き込みご飯と同じで、酒やしょう油を用いて炊飯器で炊き込みます。ポイントは炊き込む前にセタシジミをしっかりと砂抜きしておくこと、ご飯に盛り付けるときにショウガの千切りをかけることです。また、セタシジミの味は他の種のシジミに比べて淡いので、しょう油をかけすぎるとシジミ自体のうま味が消えてしまうので注意が必要です。

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