1000年続いた草原と馬の文化を未来へ…安比高原「馬と芝とレンゲツツジ祭2017」開催へ

安比高原ふるさと倶楽部は6月3日より11日までの間、安比高原で「馬と芝とレンゲツツジ祭2017」を開催します。今回のイベントでは、農家が春に牛馬を一斉に放牧した際に、お神酒を奉げて牛馬の安全を願った「熊まつり」の再現を、郷土料理『へっちょこ団子(※1)』が振舞われる中で実施する【祭事「熊まつり」と『へっちょこ団子』振舞】や、馬搬という「馬方」と呼ばれる専門職が馬を使って山から木を搬出する作業を馬搬振興会の講師の方から体験しながら学べる【見直せば里山!「はたらく馬を体験しよう」】などを実施予定となっています。

開催にあたり主催団体である安比高原ふるさと倶楽部の関会長は以下のコメントを公開しております。

『昨年12月開催の安比高原芝草原再生フォーラムで森林総合研究所志知先生より安比高原の調査報告がされました。それによると花粉分析等により、915年に十和田火山噴出物に覆われ、それ以降草本植生に覆われたことが判明しています。その後の微粒炭増加など歴史的な変遷も読み取れますが、現在まで千年にわたり半自然草原(※2)として維持されてきたと推定されています。

この報告により郷土史にある糠部郡駿馬の産地の一つであったことが少しずつ分かってきました。

6月初旬の安比高原はレンゲツツジが満開になります。千年もの間在来馬の放牧をつなげてきた里山文化の風景がボランティアにより引き継がれていますが、これからの保全活動は限界があります。私たちは安比高原の現状を理解してもらうためには直接見て、郷土の文化にふれて、感じてもらうことが必要と思い、「馬と芝とレンゲツツジ祭2017」を開催いたします。

豊かな里山を創造する世代を超えたコミュニケーションと環境保全に努めて参ります。皆さまのご支援をお願い申し上げます。』

 

問い合わせ先は「安比高原ふるさと倶楽部事務局」電話(0195-73-6228)までということです。

※1 半自然草原
人の干渉が加わることで半自然的に維持されている草原。

※2 へっちょこ団子
「へっちょこ」とはおへそのことや「へっちょはえだなあ(お疲れ様でした)」という意味の方言。タカキビの粉で作ったへっちょこ団子はお祝いの席や、庭じまい(稲刈りの後や豊穣祭のこと)でふるまわれるお汁粉です。ほろ苦い風味のあるタカキビの団子と甘いあんこがよく合う上品なおやつです。(農林水産省ホームページ参照)

【実施プログラムスケジュール】

・自然体験「千年の馬文化と半自然草原を学ぶ」
日時:6月3日(土)~6月11日(日)
毎日 10時~11時30分
受付:安比高原「ブナの駅」特設テントに10分前までに集合

 

・祭事「熊まつり」と『へっちょこ団子』振舞
日時:6月3日(土) 11時から

 

・見直せば里山の魅力を教えるプロがいる「はたらく馬を体験しよう」
日時:6月4日(土) 10時~12時

・見直せば里山の魅力を教えるプロがいる「地元プロ写真家の自然写真教室」
日時:6月11日(日) 10時~12時
場所:安比高原「ブナの駅」特設テント10分前までに集合
定員:15名 (前日までに電話予約必要)

※時間は予告なしに変更する場合があります。

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◆取材協力
安比高原ふるさと倶楽部HP
http://www.hachimantaishi.com/~appifurusatoclub/
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