
それぞれの個性がキラリと光る老舗酒場 昔ながらの店が数多く立ち並ぶ野毛は、昭和の酒場を語る上でハズせない土地でしょう。なかでも、『鳥芳』は指折りの古株だ。10席ほどの狭い店内はお客でギッチギチ。肩が触れ合うような、というか肩がぶつかりまくってるこの狭苦しさが不思議と心地良くもある。
菜「なんだろ、このお客さん同士の一体感」
常連さんは常連さんで、我らのような一見にも親切にしてくれるし、新たな客が来たとみれば、「オレ、帰るわ」と席を立つ。
戎「将来ああいうカッコいい酒飲みになりたいッス」
修業を積みなさい、修業を。串焼きをはじめとしたつまみもいいが、客もいい。粋な酒場なのだ。
鳥芳|貝や魚の海鮮串も揃う老舗
写真:牛なんばん焼 1本200円、トマト巻 1本200円、つくね 1本150円
昭和34年に創業。古い店が立ち並ぶこの界隈でも指折りの老舗だ。看板を張るのは炭火で焼き上げる串焼きで、肉類のみならず、アサリや牡蠣などの貝類、はたまたマグロや銀ダラなど、新鮮な魚介を使った串も豊富に揃えている。人気は「牛なんばん焼」。黒毛和牛のバラ肉を醤油ベースの自家製ダレに漬け込み旨みを凝縮。炙れば香ばしさがあふれ出してくる。L字型のカウンターのみの5坪に満たない店内は、口開けから賑わっている。出典: https://matomeshi.jp/articles/386
鳥芳
https://matomeshi.jp/articles/386
『栄屋酒場』も最古参の1軒。
戎「この雰囲気、もはや文化財ものですね」
よくありがちな、作り込まれた“昭和レトロ”ではなく、正真正銘はオーラが違う。店の“味”ばかりでなく、料理の味もかなりのもので、鯨の刺身や、穴子の天ぷらなど、魚介系の質がとにかく高い。
菜「美味しいものをお客さんに食べさせたいっていう、心意気が伝わってくる店だよね」
栄屋酒場|古き良き酒場の風情をそのまま残す
写真:鯨さしみ 750円
昭和23年創業。店主自ら市場で仕入れる新鮮な魚介を使ったつまみが豊富で、刺身や揚げ物など、どれもボリューム満点だ。創業当時の面影を色濃く残す店内の雰囲気も味わい深い。出典: https://matomeshi.jp/articles/387
栄屋酒場
https://matomeshi.jp/articles/387
さて、とある冷たい雨の降る平日。飲食店にとってサイアクな日にも関わらず、開店前から客が並んでいたのが焼き鳥の『末広』だ。メニューは冷やしトマト以外は串のみ。〆もない。
菜「その潔さに惚れた!」
真っ向勝負の焼き鳥は、身の締まりもさることながら、火の入れ具合もカンペキ。
戎「職人技ですなあ」
ここでは日本酒を「たぬき」と呼ぶ。たぬきの意匠の酒器で出てくるからだ。
菜「他を抜く“他抜き”ってことなのかな? 縁起がいいね」
こういう遊び心にも、老舗の余裕ってものを感じる。
末広|焼き鳥にトコトンこだわる行列店
写真:ねぎ肉 1本180円
野毛でも指折りの人気店で、平日でも開店前から客が並ぶ。つまみは、冷やしトマト以外は、焼き鳥と野菜焼きの串モノのみという潔さ。焼き鳥はほぐさず、かぶりつくのがルールだ。出典: https://matomeshi.jp/articles/388
末広
https://matomeshi.jp/articles/388
『福田フライ』は、揚げ物専門の立ち飲みだ。ここの“辛いソース”は鬼門。超ド級のニンニク味なのだ。
菜「ゼッタイ明日まで匂うけど、超ウマい! 止められない」
翌日仕事だったら、ヒンシュクものだろうが、この日は金曜日。お客は皆さんガッツリいっちゃってます。揚げ物、ニンニク、そして酒。背徳感を刺激する組み合わせが蜜の味なのだ。
福田フライ|衝撃のニンニクたっぷり“辛いソース”
写真:串かつ 150円など
立ち飲みの揚げ物専門店。メニューには、写真の串かつ(150円)をはじめ、海鮮系、野菜系などがある。ソースは2種類から選べ、“辛いソース”はニンニクがガツンときいたパンチのある味わい。サックリと食感良く揚がった衣の香ばしさもたまらない。出典: https://matomeshi.jp/articles/389
福田フライ
https://matomeshi.jp/articles/389