まるで「富豪の正月」!? 昔の「JALファーストクラス」超豪華&純和風サービスがSNSで話題 でもなぜこうなった?

かつてJALの「ジャンボ機」にあったファーストクラスが、豪華かつ和風の内装・サービスとなっていたことがSNSで話題となっています。昔のファーストクラスは、今では考えられないほどの“異様”でした。

食事も機内もスゴイ

 2023年9月、SNSのX(旧Twitter)で、とあるユーザーが投稿した内容が反響を集めています。JAL(日本航空)のCA(客室乗務員)が和服で出迎えを行っている写真と、豪華な食事を提供している写真とともに、「昔のJALのファーストクラス。和服も凄いけど、食事が凄すぎる」とつづられています。今の感覚からすれば“異様”だったJALのファーストクラスは、どういった変遷を辿っていったのでしょうか。

 この投稿を見たユーザーからは、豪華かつ純和風テイストの客室に「これ今国際線で復活させるべきだろ、外国人向けに」「うそやんと思ったらガチなのかこれ」「バブリーだわ」「映画みたいでスゴイ」「金持ちの家のお正月みたい」「旅館のよう」といった反応が見られています。 この写真で紹介された客室は、1970年にJALへ導入された「ジャンボ・ジェット」ことボーイング747のファーストクラスです。40席を配置し、「藤」をモチーフにしたインテリアを採用しています。日本庭園の雰囲気を再現したことから、この747は「ガーデン・ジェット」と呼ばれ、各キャビンを担当するCAの着物やメニューにいたるまで、モチーフに合わせて統一されていたといいます。なお、747では2階席にラウンジが設けられたそうです。 しかし、JALが和風で、かつ豪華なファーストクラスを導入したのは、747が最初ではありません。その始まりは、同社が初めて導入したジェット機「ダグラスDC-8」ということができるでしょう。

元祖DC-8のファースト…そして現在は?

 JALのDC-8では、最前方に「機内ラウンジ」、その後方にファーストクラス席が設置されていました。 特徴的なのは機内ラウンジで、「空の一流ホテル」をテーマとし、壁に飾られた扇に象徴される「和テイスト全開」な内装に。座席は伝統的な老松紋があしらわれた西陣織のシートカバーで覆われています。当時の資料によると、このころの食事は非常に豪華で、ロブスターのような巨大エビのメニューなども振る舞われたとされています。 このコンセプトを引き継ぐように導入されたのが、先述のボーイング747のファーストクラスです。当時の資料によると、和服でCAが乗客に接するのも、DC-8から引き継がされたものと見られます。

 時は下り2023年現在、JALの国際線ファーストクラスは長距離路線むけのボーイング777-300ERに設定されています。ここでは和服によるCAの機内サービスなどはありませんが、シートはシングルベッドと同等のスペースを確保。担当者によると「ボタンを配したコントローラーを見えないところに設置するなど細かいところの技工にこだわっているほか、木目をあしらうことで日本らしさを表現しています」としており、和風は受け継がれているのかもしれません。 そして2023年11月下旬をめどにJALでは、777-300ERに変わる最新鋭フラッグシップ機、エアバスA350-1000を導入予定です。同社は具体的な客室仕様については10月に発表予定としています。この機体がどのような客室となり、それを見たユーザーがどのような反応をするのかが期待されるところです。

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