米上院、4度目の予算案否決=政府閉鎖解消見えず

 【ワシントン時事】米上院は3日、与党共和党が主導したつなぎ予算案を否決した。医療関連予算を巡る与野党の対立激化で、つなぎ予算成立のめどは全く立たず、今月1日から始まった政府機関の一部閉鎖は終わりが見えない状況だ。
 つなぎ予算案は先月、下院で可決済み。しかし、上院ではこの日を含めて4度否決され、2026会計年度(25年10月~26年9月)入りした1日未明から、予算切れによる約7年ぶりの政府閉鎖に突入した。予算案の上院通過には議事妨害(フィリバスター)阻止で、野党民主党の協力が不可欠だ。
 つなぎ予算案を巡っては、民主党が年末に失効する医療保険制度(オバマケア)への補助金延長や、大幅に削られた低所得者医療支援の復活などを盛り込むよう要求する。一方、共和党は財政悪化につながるとして拒否。まずは前年度並みの歳出規模を確保した予算を成立させてから、医療に関して協議することを主張している。
 医療保険補助がそのまま失効すれば、米国民の負担が急増する恐れがある。民主党上院トップのシューマー院内総務は「共和党は医療コスト上昇を選択している」と批判した。 
〔写真説明〕米連邦議会議事堂ビジターセンターの休業を知らせる看板と議事堂=1日、ワシントン(EPA時事)

externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)