
被災した国道349号の「山側への別ルート」の建設工事が進んでいます。
トンネル3本で一気に通過
台風で被災した国道349号の、別ルートでの復旧工事が進んでいます。2025年10月25日には、「山側への別ルート」のトンネルウォーキングが開催。開通前の猿跳岩トンネル(長さ1621m)を含む4kmを歩けます。
国道349号は、茨城県水戸市と、仙台市の手前に位置する宮城県柴田町を南北に結ぶ道路です。福島から宮城にかけては阿武隈川沿いに北上。並行する鉄道の阿武隈急行線がJR東北本線のバイパス路線であるように、国道349号も国道4号の迂回路になっています。途中、福島県伊達市や宮城県丸森町、角田市といった都市を通ります。
このうち、阿武隈川沿いの丸森地区は、2019年東日本台風(台風19号)で大きな被害が生じました。現道は2021年に復旧していますが、急カーブで幅の狭い道が続き、異常時通行規制区間があるといった区間については、抜本的に課題を解決するため山側を複数のトンネルで通過する「山側への別ルート」(延長6km)を整備しています。
2025年8月末時点で猿跳岩トンネル、新川前橋(190m)、耕野火石坂トンネル(257m)、たけのこ橋(130m)、大張ウソコトンネル(1893m)、沢尻棚田橋(37m)はいずれも完成しており、現在は残りの排水溝や道路付属物などの工事が進行中です。
今回開催されるトンネルウォーキングの定員は、先着100人。参加はインターネットか電話で15日まで受け付けています。
国道349号「山側への別ルート」は、2025年度に開通予定です。