2017年サンマ漁 不漁による弊害も

テレビでは連日サンマ不漁のニュースが報道されています。特に三陸では水揚げがほとんどなくサンマのイベントも中止されるなど不漁による弊害が出ています。実際に、サンマの水揚げはどのような状況なのか、1か月間見続けた内容です。

8月中旬に北海道の棒受け漁が始まり大型船も出港し始めます。漁場道東と言われる北海道の東沖です。この時期は、通年であれば1尾170g~200gの大型が多く取れます。漁が進むにつれ160g中心のサイズになります。そして、このサイズがしばらく続いた後、9月中旬より三陸の沖合まで南下し、三陸に多く水揚げがされるようになります。三陸で水揚げされるサイズは160g中心で小型も混じり始めます。平均水揚げ量は少ない時で1日100トンから多い日で2000トンとなり、連日水揚げの多い日が多くなります。2017年の8月中旬の水揚げは、大きいサイズで140gで、小さいサイズは120g以下という全く大型の獲れない状態で9月中旬まで続いています。水揚げ量も少ない日で50トンほどで、多い日でも500トンまでという状態です。

1年の中でも旬のイメージが一番強いのがサンマで各量販店や、飲食店などはサンマの旬を狙って拡販セールを行う一番重要な時期です。その為引き合いが強く、少しでも大きいサンマを狙って需要が高まるため高値安定の相場がずっと続いています。大衆魚の代表であるサンマは水揚げ量が多く、知名度も高いことから、鮮魚流通されるサンマ以外は、昔ながらの塩サンマにされたり、凍結されサンマの加工業者に渡り色々な加工品となって製造販売されています。しかし、2017年はほとんど鮮魚流通され、加工品の原料までサンマが回らない状態です。サンマの加工をメインで行う加工業者は自社の存続の危機さえ感じ始めています。

[写:yoppy@flickr]

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