健康や美容にも良い 滋賀を代表する郷土料理「鮒寿司」

滋賀県は海に面していないため、琵琶湖でとれる淡水魚を利用してきました。中でも鮒寿司はその代表的存在で、滋賀の珍味として全国的にも有名です。鮒寿司は春に、琵琶湖や湖周辺の川で漁獲されたニゴロブナを発酵させたものです。魚を乳酸発酵させたお寿司、なれずしの一種です。ご飯と塩で発酵した鮒からは独特の香りを味わうことができます。ただ、その独特な香りから、地元の人でも好き嫌いが分かれる料理です。では、癖のある鮒寿司はどのように食べればよいのでしょうか。

代表的な食べ方は、地酒と合わせて食べるというものです。鮒ずしと日本酒の香りが見事にマッチングして、口の中にうま味が広がります。また、鮒寿司の味はチーズにも似ていると言われているため、赤ワインともよく合います。ご飯との相性も良く、食事の締めにお茶漬けにする食べ方も人気です。鮒寿司は乳酸菌が豊富で消化が良いことから、健康や美容に良いと言われています。滋賀では、昔から体調不良に効く健康食として鮒ずしが食されてきた歴史があります。鮒寿司の歴史は平安京までさかのぼり、すでにその頃には、近江国で鮒寿司が食べられていたという記録があります。

製法は春に漁獲したフナの内臓を取り出します。次に、内臓を取り出したフナに塩を詰めます。そのフナに重石を置いて保管しておきます。夏になると塩を取り出し、今度はご飯をフナの身の中に詰めて、保管しておきます。秋になると、鮒寿司の完成です。鮒寿司はとても手の込んだ郷土料理です。独特な風味で好き嫌いが分かれますが、健康や美容に良いと言われています。

[写:Ippei Suzuki@flickr]

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