天然アユとふるさと納税

天然アユの流通には3種類あります。鮮魚市場に卸され小売店や飲食店に流れるルートと天然アユが獲れる各河川で天然アユ集荷場や、アユ市場などがあり買い取ってもらう方法です。この場合は現在ふるさと納税の返礼品や、地区の夏祭りや、各地で行われる物産展、土産物などに使われています。もう一つは料理屋や居酒屋などの飲食店や旅館などが直接釣り人と契約し買い取る方法です。一番価格が高いのが釣り人との直接契約です。逆に一番価格が安いのが市場流通です。天然アユは網で獲ったものは価値が低く、友釣りで獲ったものが価値が高いので、友釣りのアユが多く持ち込まれます。

現在アユ漁だけで生計を立てている川漁師はあまりいません。卸されている天然アユの大半は釣り人が友釣りで釣ったものです。高値相場の時代はキロ2万円とかザラでしたが、ここ数年はキロ5千円前後と相場は下落しています。また市場では買い手が付かない時などはキロ2千円、3千円とかになっています。アユのシーズンとなるとアユ釣りを副業とするプロやセミプロと呼ばれるアユ釣り師たちが高く買い取ってくれる川に押し寄せます。一番高く売れるサイズを他の人より多く釣るのがプロです。一シーズンで300万円稼いだという時代もあったようですが今では数十万円くらいに落ち着いています。

日本を代表する香魚のアユも高級料亭や観光地の宿での定番でしたが、接待の減少や、贅沢旅行の減少で消費が落ち込んでいるといいます。対策として実施されているのがふるさと納税の返礼品です。一時期下落を続けていた天然アユの相場を回復させたのがふるさと納税の返礼制度でした。高く買い取ってくれるという情報が流れると釣り人が押し寄せ天然アユが沢山持ち込まれます。地方経済にも釣り人にもいい制度化と思われましたが、規制がかかり、再び天然アユの相場は下落傾向にあります。

アユ漁だけでは生計は立てれないが副業としても注目されているアユ漁です。釣った魚が高く売れると言うだけで多くの副業プロが存在するともいいます。

[写:Emran Kassim@fliker]

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