変わらなくてはいけないのは、若者ではなく社会や大人側 ? Ryukyufrogsプロジェクト2

沖縄県うるま市で沖縄県内に住む学生を対象に、本気で沖縄の未来をより良くしたいという志を持った民間企業が主導でサポートしているプロジェクト「Ryukyufrogs」。プロジェクトオーガナイザーの山崎暁さんは、2020年の学習指導要綱が大幅に変わることにより”優秀な人財”の定義が大きく変わるだろうと言います。前回に引き続き山崎さんに話を伺いました。

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【未来志向型の人財育成】

日本が高度成長時代だったころは、一定のスキルのある人財を大量に輩出することが教育現場に求められていたため、みな同じ内容を学び、暗記や詰め込み型の学習が良しとされてきました。それにより、偏差値重視の価値観や特殊な受験スタイルが日本の中で浸透していきました。文部科学省発表の2020年の学習指導要綱では「何を学んで身につけたか」より「身につけたものを使って何ができるか」という「資質・能力」開発に重点を注ぐ方針へ大幅に変更されるといいます。”自立した人格を持つ人間として、他者と協働しながら新しい価値を創造する力”を育むと、文科省は発表しています。変わらなくてはいけないのは、若者ではなく社会や大人側です。日本が世界に誇れる国になるためにも、未来志向型の人財育成こそ、最大の武器だと思います。

【周囲を巻き込みながらムーブメントを起こす】

Ryukyufrogsは起業家育成プログラムでも、ものづくりプログラムでも、海外留学プログラムでもありません。”アントレプレナーシップ(起業家精神)を身につけたハイブリッドイノベーター型人財育成プログラム”と認識しています。OBOGたちがどこかの企業に就職してもいいですし、農家、医者、政治家、当然起業家になってくれても構いません。既存の慣習に流されることなく、文系理系の潜在的なスキル障壁を超えて、世の中や会社をもっと良い方向にするために、最初は周囲が反対していても手を挙げて、徐々に周囲を巻き込みながらオセロの盤面を黒から白に変えるように、イノベーションやムーブメントを起こしていける人財を輩出しようとしています。

 

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フランスの大学入試「バカロレア」の問題は「道徳的信条は経験に基づくか。」「欲望は本来際限がないのか。」(バカロレア2016年度版より)など受験者がこれまで学んだ道徳、哲学、知識、全てを総合して考えなければならない記述問題の形式をとります。2020年度の教育方針の変更により、日本の大学入試でも理系・文系とはず、センター試験のような共通問題で記述式が出題される予定と成っております。

 

『Ryukyufrogs 』では今年の12月に『Ryukyufrogs LEAP DAY』というイベントを予定しているということです。イベント名のLEAPは「飛ぶ、跳ねる、跳躍する」という意味で、アポロ11号が月面着陸した際に、人類の大きな一歩という表現で使われた言葉ということです。「frogs(かえるたち)が大きな飛躍を見せる日」というビジョンを提示します。今回のイベントでは、人財育成を通じて沖縄を発信していくことを目的に、国内外の第一線で活躍するゲストたちがプレゼンテーションやゲストセッションが行われます。

またCA-Frogs Kidsプログラマー特待生で選抜された小学生3名が、制作したアプリケーションを発表したり、Ryukyufrogs OBOGや社会人起業家からの発表や、Ryukyufrogs9期生たちによる、「自分が解決したい社会課題を解決するサービス」を英語での発表が予定されている他、琉球伝統芸能文化や食文化も同時に発信していく予定ということです。

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『Ryukyufrogs LEAP DAY』
日時:2017年12月17日(日)
場所:西原町さわふじ未来ホール
料金:社会人2,000円 学生は無料を予定
昨年のLEAP DAYの様子はこちら
https://www.ryukyu-frogs.com/leapday/
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