働くママとPTA

保活が終わったばかりのママにはまだまだ先に感じる小学校生活。
でも、子育てをしていると時間が経つのは早いもので、あっという間にその時が来てしまうのです。

保育園や幼稚園にはないPTA活動、噂には聞いているけど実際はどんなものなのか……ワーママとしてどう関わっていけばいいのか不安に感じますよね。

働きながら4年間がっちりPTA活動を体験した筆者の立場から、PTAについて簡単に紹介したいと思います。

そもそもPTAって何?

PTAとは
Parent(保護者)
Teacher(教職員)
Association(団体)
の頭文字を取った略称で、学校ごとに組織された保護者と教職員による任意団体のことです。

学校ごとに組織図は違いますが、だいたい「本部」と呼ばれる統括部があり、全保護者の中から選ばれる会長以下、副会長・書記・会計で構成されています。
その他に「生活委員」「広報委員」「地区委員」「学級委員」「給食委員」「ベルマーク委員」「選挙管理委員」など学校ごとに名称数が違いますがあり、各クラス一人ずつ出ることが多いようです。

ただ、任意団体のため、昨今は「無理矢理やらされている」や「必要を感じない」等の声が大きくなっています。
任意がどういう状態なのかは追って説明するとして、どのような活動が子どもの学校生活のどんな場面で役立っているのかを紹介します。

イメージしてみよう

例1 広報委員
親も胸どきどきな小学校生活が始まりました。
でも、学校内の教室配置もよく分からず、どんな先生たちがいるのかも分かりません。
働いていると学校公開にも足繁く通うこともできず、どんな授業があってどんな風に行事を行うのか不安に思ってしまいますよね。

そこで、学校が配布している冊子を見てみました。
先生たちの顔写真付き紹介や座右の銘、学校での担当が書いてあり親近感が持てますし、各行事についての紹介もあるので運動会の練習風景や校外学習の様子もよくわかります。

→これは広報委員の仕事です。
学校と協力し先生方が紹介しきれない部分を、保護者目線で広報誌に仕上げます。
例えば、行事のときには腕章をして撮影をしたり、それを記事にしたり、編集をしたりします。
パソコン作業が多いですが、手書きの広報誌を作成しているところ、ページ数やモノクロかカラーかなどは学校によりまちまちです。

例2 学級委員
学校では読書の時間を設けています。
朝の読書の時間に子どもたちに読んでもらいたい本を紹介することができます。
より身近に感じてもらいたいなぁと思ったら読み聞かせをすることもできます。

また、郷土の歴史や文化を伝えるために餅つきをしてみたり、担任の先生が産休に入るときは子どもたちにお礼の手紙を書いてもらって渡すなど、いろいろなことができるんです。

→これは「学級委員」の仕事です。
学校と相談し、依頼があった行事を手伝ったり、企画したりボランティアの募集や運営を行います。

例3 給食委員
育ち盛りの子どもにとって給食はとても大事なので、安全で栄養価の高いものを食べさせたいですよね。
食器を陶器にしてもらうことはできないか、使われる野菜や牛乳の産地はどこか、飼育・栽培はどのようにしているのかなど、気になるポイントがたくさんあります。

→これは「給食委員」の仕事です。
学校栄養士と相談して献立を紹介したり、給食試食会を企画した、行政の説明会に参加して保護者の立場から意見を述べることもあります。

例4 地域委員
地域ごとで配られる連絡網。
夏休みに近所の子たちででかける際などに約?経ちますし、近くに同じ学年の子が何人いると分かるだけでも安心します。
また、通学路で危ない場所をまとめた「危ないマップ&子ども110番の家マップ」も便利です。
いざとなったら110番の家に駆け込むことを話し合うきっかけにもなりますし。

→これは「地区委員」の仕事です。
校区内を均等に分け、集団登下校の見守りや交流をして子どもたちが安心安全に学校生活を送れるようにします。

例5 ベルマーク委員
使い込んで古くなった体育で使う運動マットを新しくしたい。
そんなときに役立つのが、おやつに食べるポテトチップスやマヨネーズの袋にベルマーク。
それぞれにポイントがついていて、集めてベルマーク教育助成財団に送れば、さまざまなものと交換できます。

→これは「ベルマーク委員」の仕事です。
実際にお金を集めるのではなく、家庭にあるものを利用して子どもたちに必要なものを揃え学校に寄付します。

例6 本部
色んな活動を保護者がやっているのね。ばらばらにやるのは大変そう。
お知らせを作るのに印刷機がいるし、お金もかかるだろうな……。

→この活動費(会費)を集め、各活動をまとめ、会議を主催して各委員会の流れを整え、お知らせを作るのが「本部」の仕事です。

やらなければいけないことなのか?

このように、どの委員会も保護者の子育て学校教育への熱意から出てきたものです。
しかし、やることが多い中で何をやればいいかわからなかったり、長年の慣習などにより去年と同じことをそのまま行うことが多いとやらされている感が出てしまいます。

そのときに少しだけでいいので、各役員がなぜその仕事をしているのかをイメージしてみてください。
きっと保護者の愛から出てきたものなのです。
当然時代の流れで不必要となった活動ややり方があるので、そこは改善すべきですし、変えていいことだと思います。
その点が「任意」で活動するということなのではないか、とわたしは思います。

働きながらの子育てとなるとよく分からない活動を「めんどくさい」と思いがちですが、なぜその活動があるのか考えれば逆に参加したい気持ちが沸いてくるかもしれませんね。
子どもがいるからこそ体験できる体験はたくさんありますが、PTAもそのひとつではないでしょうか。

ワーママがこれから体験する小学校PTA生活の参考になったら嬉しいです。

(文・川里 富美)

externallink関連リンク

忙しいからこそ子どもにかける言葉を大切にした方がいい理由子育てにも活かせる!“コーチング”って何?園ママとは違う?気になる小学校ママ友との距離感「何それ?」と思わず言いたくなる。小学校“今と昔の違い”」小学生ママのお疲れ様「夏苦労」
externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)