知恵と活動で良き遺産の創造を可能に~東京五輪のレガシーを東北に創る!(その1)

東京五輪までいよいよあと1,000日を切りました。開催成功に向けた活動やイベントも熱を帯びてきているように思われます。

五輪には成功まで4つのステップがあるそうです。招致決定で沸く『喜び』のステップ。開催に向けた課題が山積みであることに多くの人が気づく『苦悩』のステップ。開催までのカウントダウンが始まりとにかく『実行』するステップ。そして無事開催に漕ぎつけ成功した暁に、「立役者は自分だ」とその『手柄を争う』ステップ。ユーモアに溢れるロンドン五輪の関係者の言葉だそうですが、それはさておき、近年の五輪では大会の開催そのもの以上に大切な成功のポイントがあると言われています。それが五輪開催による『良き遺産=レガシー』です。

一般的には、使用された競技場の活用や前回の東京五輪での高速道路や新幹線のような『ハード』のレガシーがわかりやすいのですが、近年の大会で注目されているのは『ソフト』面のレガシーです。

例えば、ロンドン五輪では以下のような『人の交流や成長』が大きなレガシーとなったと報告されています。
 ●若い世代を中心にボランティア精神が育まれたこと
 ●障害者のスポーツ参加及び周囲の理解が進んだこと
 ●学校の教育プログラムで約700万人の子供たちがオリンピックの価値や歴史を学んだこと

わが国でも、例えば以下のような『ソフト』面のレガシーが期待されます。
 ●五輪を契機に運動する人が増え、国民の健康寿命が伸び、医療費増にブレーキがかけられる
 ●子供たちが東京五輪に参加する多様な国々の暮らしや言葉、文化・歴史を学ぶことにより、グローバルで活躍する日本人が増える

我々の知恵と活動次第で、社会の課題を解決するような『レガシー』の創造が実現できるわけです。

実際に、東京では、今年5月から渋谷区と三菱総合研究所が推進するレガシー共創協議会により『渋谷民100人未来共創プロジェクト』が始動しており、若者による「2020年を契機に世界を驚かすSHIBUYA」の提案を半年間のワークショップ等の活動を通じて作り上げ、優秀な提案は行政が施策化する、あるいは協力企業が実行を支援するという夢のある取り組みがなされています。

そんな良きレガシー創造に向けて、注目すべき動きがあります。『東京五輪のレガシーを東北にも創る』というテーマです。今秋9月には東北経済連合会とレガシー共創協議会が関連イベント『東北レガシーフォーラム2017』を開催しました。
東京五輪はやはり首都圏中心というイメージが強いので「東京五輪で東北にレガシー?どういうことだろう?」と思いつつ、イベントに参加してみました。

(その2へ続く)

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