【ワシントン時事】米連邦政府の２０２５会計年度（２４年１０月～２５年９月）末を３０日に控え、ホワイトハウスで２９日、つなぎ予算案を巡る与野党協議が行われた。バンス副大統領は協議後、記者団に対し「われわれは政府閉鎖に向かっている」と明言した。医療関連予算を巡る両党の溝は埋まらず、予算切れにより政府機関の一部が閉鎖される可能性が高まった。
２６年度予算案の審議時間を確保するため、与党共和党は支出をほぼ２５年度の水準で維持するつなぎ予算案を提出。下院で可決されたが、議事妨害（フィリバスター）阻止のため野党民主党の協力が不可欠な上院では否決された。
民主党はつなぎ予算案に、トランプ大統領肝煎りの大型減税関連法で定められた低所得者向け医療制度削減の撤回などを盛り込むよう要求し、交渉は暗礁に乗り上げていた。
バンス氏は、民主党案では歳出が大幅に増えるとし、「全く受け入れられない」と強調。「民主党が適切なことをしないため、閉鎖に向かっている」と批判した。
〔写真説明〕つなぎ予算案を巡る米与野党の協議後、記者団の取材に応じるバンス副大統領（右）＝２９日、ワシントン（ＥＰＡ時事）
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