旧統一教会総裁を逮捕=前大統領夫妻との癒着疑惑―韓国特別検察官

 【ソウル時事】韓国の特別検察官は23日、請託禁止法違反などの容疑で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)総裁の韓鶴子容疑者(82)を逮捕した。ソウル中央地裁が22日、逮捕の可否を決める審査を本人出席の下で実施。その後、「証拠隠滅の恐れがある」として逮捕状が発付された。
 尹錫悦前大統領夫人の金建希被告=あっせん収賄罪などで起訴=の疑惑について捜査している特別検察官が18日、韓容疑者の逮捕状を請求した。特別検察官は、尹氏夫妻と教団の癒着疑惑について捜査している。
 韓容疑者には、教団元幹部と共謀し、便宜供与を受けることを目的に金被告に対し高級ネックレスなどを贈った請託禁止法違反の疑いがある。尹氏側近の国会議員、権性東容疑者=政治資金法違反容疑で逮捕=に1億ウォン(約1060万円)の不正な政治資金を渡した疑いなどもある。
 韓容疑者は、特別検察官からの3回の出頭要請を健康上の理由で拒否した後、17日に特別検察官の事務所に出頭して聴取を受けた。韓国メディアによると、容疑をおおむね否認している。特別検察官は逮捕状審査で、証拠隠滅の恐れがあるとし、身柄拘束の必要性を訴えたとみられる。
 教団は逮捕を受け、「裁判所の判断を謙虚に受け入れる。今後行われる捜査と裁判に誠実に臨み真実を究明する」とコメントした。 
〔写真説明〕世界平和統一家庭連合(旧統一教会)総裁の韓鶴子容疑者=22日、ソウル(AFP時事)

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