同じ鉄分でも吸収率が違う。ヘム鉄と非ヘム鉄の違いとは?

貧血の予防と緩和に欠かせないのが鉄分です。ところが、鉄分の中にも「ヘム鉄」という種類と「非ヘム鉄」という種類の2パターンに分かれているのは知っていましたか?この記事では、ヘム鉄と非ヘム鉄の違いについてご説明します。鉄分補給の際には、ぜひこの2つの違いを覚えておきましょう。

ヘム鉄の特徴は吸収率が高いこと
ヘム鉄とは、肉や魚といった動物性食品に多く含まれている鉄分のことです。通常、鉄分はタンニンや食物繊維に影響を受けると吸収が阻害されるという特徴があります。ですがヘム鉄はこういった吸収阻害を受けにくいため、摂取後すんなりと身体に吸収されていくのです。ヘム鉄は主に豚レバーや鶏レバー、牛レバーに多く含まれています。魚介類あとしじみやアサリ、かつおなどですね。吸収されやすく阻害を受けにくいヘム鉄は、まさに鉄分補給にうってつけの存在です。

非ヘム鉄の特徴は吸収率が低いこと
ヘム鉄に対して非ヘム鉄とは、野菜や海藻類、穀物、乳製品に多く含まれている鉄分のことです。動物性食品に含まれるヘム鉄と比べると摂取の頻度は高いのですが、吸収効率は非ヘム鉄の方が劣ります。非ヘム鉄は摂取しても食物繊維やタンニンによる影響を受けやすいため、吸収が阻害されてしまうことがよくあるのです。ただし、非ヘム鉄は動物性タンパク質やビタミンCと一緒に摂取すると吸収効率が上がります。食べ方を工夫すれば、非ヘム鉄でも無理なく鉄分補給は可能です。非ヘム鉄は主にほうれん草や小松菜、納豆、大豆食品、ひじきに多く含まれています。卵黄にも含まれていますよ。

ヘム鉄も非ヘム鉄もバランスよく摂取しよう
「ヘム鉄の方が吸収効率が良い」と聞くと、ヘム鉄の摂取に偏りがちです。しかし、ヘム鉄を摂取しようとして肉や魚ばかりを食べると栄養バランスが崩れてしまいます。毎日肉も魚も野菜も万遍なく食べることが健康のカギ。食事内容が肉や魚ばかりにならないように、野菜や乳製品から非ヘム鉄も摂取するように心がけましょう。非ヘム鉄の含まれる食材は他の食材との組み合わせ方が豊富ですから、一緒に動物性タンパク質やビタミンCも摂取すれば十分吸収率をカバーできますよ。

writer:さじや

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