
愛知県内で、三遠南信道の“断絶区間”が2025年度に開通予定です。
「三遠南信道」どこまで進んだ?
愛知県内で、三遠南信道の“断絶区間”が2025年度に開通予定です。
三遠南信道は中央道の飯田山本ICから南へ、新東名の浜松いなさJCTに至る約100kmの高規格道路です。中部地方の山間部を貫くJR飯田線に並行し、国道474号に指定されています。通行料は無料です。
特に長野・静岡県境部は、昔からトンネルを通すことが計画されたものの、中央構造線を通過することから地盤が脆弱で、道路地図に「あまりの崩落の激しさに日本のトンネル技術が敗退」などと書かれるほどでした。ここでは2023年、三遠南信道の青崩峠トンネルが貫通し、大きな期待が寄せられています。
三遠南信道は現在、約100kmのうち35.4kmが開通しています。また、28.4kmは現道活用区間のため、新規建設となる残り区間は、全体の約4割といったところです。
このうち、愛知で建設が進む東栄IC~鳳来峡IC間7.1km(三遠道路の残り区間)が、2025年度に開通する見込みです。この区間が開通すると、断絶区間の佐久間川合IC~東栄IC間6.9km(佐久間道路)とつながり、佐久間川合IC~浜松いなさJCT(新東名)間27.9kmが一本になります。
これにより災害に強い道路網が強化され、浜松や東名・新東名から、北遠・奥三河地域へ向かう際の移動の安全性・信頼性が向上します。
三遠南信道で開通見込みが公表されているのは、この東栄IC~鳳来峡IC間だけですが、長野の飯田上久堅・喬木富田IC~喬木IC間7.5km(飯喬道路)、長野・静岡県境の青崩峠トンネルを含む小嵐IC~水窪北IC間13.1km(青崩峠道路)、静岡の水窪IC(仮称)~佐久間川合IC間14.4km(水窪佐久間道路)の3区間も、事業が進行中です。