【働くママインタビュー】シングルマザーで働きながら娘を育て議員に。木下ふみこ東京都議会議員(都民ファーストの会)

ワーママにとって心強い味方、子育てをしながら道を切り開いてきた先輩ママであり、都議会議員としてもっと働きやすい社会づくりを目指している、木下ふみこさんにインタビューしました。

子どもを育てながら働けるのか?

娘はもう19歳になるので、今となっては思いきり仕事ができますが、娘の保育園時代を振り返ると、今も昔も預けることはとても大変でした。働きながら子育てすることは、本当に大変だと思います。

私のときは、結婚や出産で仕事を辞めることがまだまだ多く見られた時代で、「仕事を続けることができるのか?」ということに、まずぶち当たりました。今でこそ、女性が職場復帰するのは当たり前になってきていますが、当時はまさに「チャレンジ」そのものでした。

保育園時代:仕事方法を模索。子育ての経験を仕事に

私は同期の中で一番始めに産休を取得し、復帰しました。産休に入る前からなるべく短い期間で復帰することを考え、また、復帰後はキャリアに影響が出そうな時短ではなく、フルタイムで仕事をしたいと思っていました。

戻って3年は広報室で比較的定時に帰れる仕事に就きました。残業もありましたが、幸い周りの協力が得られ、お迎えにいけない時は、元夫や夫の両親に助けてもらいました。その点はとても恵まれていましたし、その協力あってキャリアが継続できたのだと思います。子供のお迎え時間があったので、できるだけ周りに迷惑をかけない仕事方法を模索していましたね。

3年が経ち、現場に異動になりました。トップクリエーターやマーケッターが同じユニットで働くとても忙しい部署でした。娘が小さなうちは、社内に子育てをしながら働くママは殆どいませんでした。だからこそ、自分にしかできないこと、子育ての経験をもとに役に立つ仕事をしたいと思いました。「子供を産んだことをいかせる仕事は何だろう?」、その視点で仕事をしていくうちにママ向けの媒体を手掛けることになったんです。出世のためというよりは「自分の人生をいかせる仕事は何か」。そのことが今でも軸になっていると思います。

小学生時代:職場に学童後の娘を連れて仕事へ

保育園時代は残業の少ない部署でしたが、徐々に仕事も本復帰となり、小学校に上がる頃には会社にも娘を連れてきていました。学童のお迎えに行き、娘を連れて再び職場へ戻る生活です。幸い、娘の存在を会社の人が知ることで親戚みたいな感じになれたのと、娘を知ることで「あの子のために帰るんだね」と周りの理解を得られるようになりました。優しい目で見守ってもらえていたことに、今は感謝しかありません。

「会社員時代に立ち上げた、社員のための保育園」

様々な女性支援プロジェクトに携わってきましたが、私が博報堂で最後に担当したのがTBSと共同の保育園を開業することでした。復帰を願っても保育園に入れず、復帰できない身近な社内の女性たちを救うため、地域の保育園へ入れなくても、会社が保育サービスを保証をするものです。

社員を復帰時に困らせたくない、女性社員を大切にしたいと思いが、この企業主導型保育園に込められています。働き続けたくても働けない、保育園問題で仕事の継続に悩む女性を減らしたい。これもやはり、自分が今まで抱えてきた経験、問題意識があったから声をあげることができました。

働くママは皆、生産性の高い働き方を自然と身につけている

仕事は時に残酷な部分もあるので、必死にくらいついていかないとチームメンバーとして活動できないし、結果がでないこともあると思います。子育て中は仕事と育児の狭間ですから、仕事に後ろ髪をひかれたり、子育てに対して罪悪感を感じてしまう人もいると思います。

しかし、子育てママたちの働き方こそ、生産性の高い働き方だと思います。時短や定時に帰るために、いかに効率的に時間を使うか。自然と身につくスキルではないでしょうか。

私も「なぜ女性という理由で仕事を続けにくいのか」と疑問を抱えていた1人です。男女平等といえども、まだまだ女性の方が仕事を続けにくいと感じていましたし、葛藤した時期も多くありました。

これからは女性リーダーが活躍する時代

5年前、内閣府男女共同参画局への出向をきっかけに、さらなる女性の活躍推進へ興味は高まりました。そこは「男女雇用機会均等法」の制定に動いた部署で、様々な活動を経験する中で、働く勇気や覚悟を、改めて得られたと思っています。私の就活当時の女性の雇用は今に比べて非常に少ないものでした。しかし、制度が浸透するにつれて、今のように女性の採用幅が広がったんです。

ところが、女性に対して採用の幅が広がっても内部の働き方は変わらない、女性の管理職はひと握り。まだまだ改革の余地があると確信していたので、女性管理職を増やすことを掲げる活動を続けてきました。

実は海外では、女性の管理職は全体の30%以上は当たり前のこと。しかし、日本の政治は女性のリーダーがとても少なく、国としての課題点でもありました。

東京都議会は女性議員が30%弱に。これから国や社会が変わっていく

今回2017年の選挙では小池知事の活動に賛同する女性たちが増えたことで、東京都議会は女性の議員が30%近くに超えました。これはものすごいことです。女性議員が増えることで、女性ならではの、心や体の事情を政策に活かすことができ、なかなか変わらなかった国や社会が変わっていく原動力となるでしょう。

もっと預けやすい環境、もっと働きやすい社会にしたい

私は、子育て中の女性たちに向けて認可保育室、認可外保育、保育ママ、といった複雑な預け先を一覧できるポータルとなる情報提供が必要だと思っています。どこがどんな保育を提供しているか?など、保育サービスの正しい見分け方ができる情報も同時に掲載し、選ぶ側も選ばれる側も誤解のない情報を届けることで、より安心して保育園探しができるようにしたいのです。

また、フルタイムで働かないフリーランスのママは、会社員に比べポイントが低く認可保育園に受かりづらいですよね。フリーランスの仕事、パートやアルバイトなど、短時間だけでも預かってもらえたらどんないいいでしょう。同様にフルタイムは難しいけれど、数時間なら保育できる元保母さんというのもいるはず。双方をフィットさせることでお互いが働きたい思いを叶えられれば、こんなにいいことありません。預け先に悩んで仕事を諦めなくてはならない、そんなママたちを救いたいと思っています。

働くママは大変だけど幸せ、それを忘れないで欲しい

このご時世、働くママにとっては、今の環境が良いこともあるし、悪くこともあるでしょう。すべてが満足のいく環境ではないかもしれませんが、不満を持つ前にまずは先人に感謝して欲しいな、と思います。男女平等の浸透、女性の雇用拡大など、先人の努力あってこそだと思います。そして、次の世代に何ができるのか。そういった前進する力にエネルギーを注いで欲しいと思います。

「子育てしているから大変」という気持ちももちろんわかります。けれど、子育てしたくてもできない人たちもいることを忘れないで欲しい。そこに気づけば、大変さを経験できるありがたさに、目が向くのではないでしょうか。

結婚し、仕事もあり、子供もいる。これって最高の幸せじゃないですか。人生「足りている」と思った方が、「足りない、足りない」と思っているよりずっと楽しいと思いますよ!

(文・森 初世)

プロフィール
木下ふみこ

東京都議会議員 都民ファーストの会
働きながら、ひとりの娘を育てたシングルマザー
「希望の塾」塾生
元・株式会社博報堂 ブランディングプロデューサー
元・内閣府男女共同参画制作企画調査官
元・内閣官房まち・ひと・しごと創生本部 地方創生人材支援制度(日本版シティマネージャー)1期生


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