親子短期留学体験レポートvol.2 また来年も行きたい理由

英語力は身に付いた?
さて、肝心の英語力についてのご報告です。
行く前と帰ってきた時を比べると、大人も子供も間違いなく英語力は向上しました。やはり、どっぷりと英語環境に身を置くのが習得への近道であることは事実のようです。

驚くべき子供たちの吸収力
一番大きく進歩したのは子供達です。
アルファベットはA〜Kまでしか分からない、英語で言える数字は10までというレベルからスタートしました。
最終的には、A〜Zまで大人顔負けの正しい発音で言えて、100まで数えられるようになり、音の理解ができたのか短い単語は読めるようになりました。さらに、簡単な質問では何を聞かれているのかだいたい理解できているようでした。
先生たちはいつでも子供達を可愛がってくれて、たくさん話しかけてくれます。
 最初の2日間は「何を言っているのか全然わからなくてつまらない」などと言っていた子供達も、先生との信頼関係が少しずつ築かれていくうちに気持ちが変化して理解も進んだのか「今日はこれを勉強したよ!」と毎日嬉しそうに報告してくれるまでになりました。

大人も負けていられない
一方、大人も負けていられません。
受験英語で培った日本的文法力はそれなりにあっても、会話となるとほとんど役に立たないのです。「使えない」と言う表現の方がしっくりくるかもしれません。
星の数ほどある英語勉強法の本が売れるのも理解できます。
それでも、分かりやすい英語で単語の意味を説明してくれて理解することの面白さ。こんな簡単な言葉だけでも伝わるんだ!と体感する嬉しさ。会話だけではなく、時には単語や文章理解のテストもあるので勉強する楽しさも蘇りました。
このまま数か月居たら英語がスラスラしゃべれるようになれそう…!そんな気持ちになるのに3週間は充分な時間でした。

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子供たちの変化
子供たちの英語力向上は前途の通りですが、人間力も大きく向上したように感じます。
 小学校低学年という柔軟性抜群のタイミングも良かったかもしれません。

新しいことを知る楽しさ(自発的学習)
 フィリピンの先生たちは明るく優しく楽しい授業をしてくれていることに加え、とてもほめ上手でした。そのため、子供たちの“もっと学びたい”という気持ちを自然に盛り上げてくれました。
授業以外の時間で自分の名前を英語で書く練習をしている姿や、目に入った単語の意味を電子辞書で調べている姿、「○○って英語で何て言うの?」と質問してくるなど、こちらが何も言わなくても自分から学ぼうとする姿勢が出てきていました。
今まで記号にしか見えていなかった英語が、急に音として読めるようになるなんて刺激的なことですよね。“学ぶことは世界が広がること”を体感したのではないでしょうか。

どうにかして伝えたい(コミュニケーション能力)
学ぶ姿勢に加えて大きく向上したのは、コミュニケーション能力です。
「何を言っているのか分からないからつまらない」と言っていた態度が変化した理由は何でしょうか。きっと、先生たちの“伝わる”と信じて疑わない愛情ある接し方が心を動かしたのだと思います。
やがて、子供なりに“どうしたら伝わるか?”を考えはじめたのか、絵を描くことで説明したり、時には授業中の私の所へ駆けてきて「こう言いたいんだけど何て言えばいいの!?」と聞きに来たり、これまでに見たことのない積極性を発揮していました。
全く日本語が伝わらない相手とマンツーマンで50分過ごすのは大人でも大変なのに、ちゃんと成り立たせている子供達に感心しました。もちろん、先生たちの腕の見せ所なのかもしれませんが、心が通じ合ってこそ引き出された積極性だと思います。

今後にどうつなげるか
ひとりひとり丁寧に目をかけてくれて最高の環境で学んだ3週間。
子供達も英語に抵抗を持たず、楽しく学び始めることができました。
この経験を今後にどうやってつなげられるでしょうか?

英語を使う機会をどれだけもてるか
今回短期留学を経験してみて「使える英語」にすることがとても重要だと感じましたが、使わないと使えるようにならないのが英語です。
子供達も放っておけば思い出だけ残して、英語はあっという間に忘れてしまうでしょう。さて、どうしたものか。
私は留学前から始めたオンライン英会話を継続しています。今回の経験で、学ぶことが好きなのだと確信したのでその気持ちだけでも勉強を続けられそうです。
子供たちももっと英語の勉強をしたいと言っているので英語塾へ通っても良いし、自分の勉強を兼ねて簡単な英語絵本を一緒に読んでも楽しそう。
でも一番望ましいのは外国人と直接会える環境を持つことです。例えば、国際交流ファミリーサークルに参加するのも面白そうですし、外国人旅行者を受け入れるホストをしている人も身近にいるので話を聞いてみるところからはじめようと思います。

 
「来年も行きたい!」
帰国して約2週間経った今でも「あ〜また行きたいな」「冬休みに行っちゃおうよ!「来年は1か月居ようね」などと子供達から度々言われます。
子供達に「何が一番楽しかったの?」と聞くと「stefy(一番良く懐いていた先生)の授業を受けていた時!」と言っていました。親の知らないところで先生との深い繋がりができていたのですね。
滞在している時、日本が特別恋しくなる訳でもなく、フィリピンの方が良いと思う訳でもなく、とてもフラットな心境でした。帰ってきた今も同じです。これは人によるかもしれませんが、我が家は順応性が高い方なのかもしれません。向こうでの様々な不便の中でも子供達から「あれが嫌だ」「これじゃ嫌だ」とは一度も言われませんでした。
良い部分と悪い部分はどちらにもあって、どう捉えて生きていくかは自分次第だということに無意識で気が付いている。日本を離れたからこその気が付きかもしれません。でも、これが3週間ではなく3か月だったらどんな心境になっていたか!?こればかりは試してみないと分かりませんね。
普通では出会わない人と関わり、見慣れない景色に目をうばわれ、新しいことを学ぶ。
それを親子で同時に体験できた今回の親子留学という冒険を一言でいうならば…
“クセになりそう”です。

(文・亀山 美千代)

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