
夜、眠っているのに途中で起きてトイレに行きたくなることはありませんか?就寝中に排尿回数が3回以上あることを「夜間頻尿」と言います。夜間頻尿は寝不足や睡眠の質の低下を起こし、日常生活に支障をきたしてしまうのです。夜間頻尿の兆候がある人は、原因についてしっかりチェックしておきましょう。
男性の夜間頻尿の原因
男性で夜間頻尿のある人は、前立腺肥大の可能性が考えられます。男性にのみ存在する前立腺は、男性ホルモンの影響で肥大してしまいます。前立腺が肥大すると、尿が出にくくなって残尿感が残ったり、排尿が上手くいかずに時間がかかったりといった症状があらわれます。また、前立腺肥大は過活動膀胱 と併発している人も多い傾向にあります。加齢と共に発症リスクが高まるのが前立腺肥大ですから、若い内からしっかり自分の体調と向き合っていきましょう。
女性の夜間頻尿の原因
頻尿は男性が抱える問題、というイメージが強くありますが、女性でも多くの人が抱えている問題です。女性の場合は、女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌が減少することで夜間頻尿が起こります。エストロゲンは尿道の近くや膀胱周辺の筋肉をコントロールする存在ですから、加齢やホルモンバランスの乱れで過活動膀胱になる可能性があるのです。女性の夜間頻尿は、よく更年期障害の症状としても見られがちですね。
水分を摂り過ぎている
夜間頻尿を訴える人の多くが、夜に多くの水分を摂りすぎていることがあります。寝る直前に食事を摂ることや、晩酌が習慣になっているようなことはありませんか?眠る直前に水分を摂りすぎると、夜中に排尿に起きてしまいます。特にアルコールには利尿作用がありますから、晩酌の習慣がある人は要注意ですね。また、睡眠中の脱水症状を気にして眠る前に大量の水分を摂取することでも夜間頻尿は起こります。夜の水分補給はそこそこにして、しっかりトイレを済ませた上で就寝しましょう。
心因性の頻尿の可能性もある
心因性の頻尿とは、膀胱や尿道などに何の異常も見られないのに起こってしまう頻尿のことです。例えばトイレを見るとトイレに行きたくなってくる…という経験はありませんか?「今晩も寝ている途中にトイレに行きたくなるのかも…」と考えながら眠りにつくことで、実際に就寝中に尿意を感じてしまいます。夜間頻尿の対処法の一つとして、「尿意のことについて考えない」という目標を立てるのも良いですね。
writer:さじや