
睡眠不足は身体に悪いというイメージが多くの人にあると思いますが、睡眠時間を取りすぎることも身体に悪いのは知っていましたか?最近では「寝溜め」といって、平日に不足している睡眠を休日に補おうとする人が増えています。そんな寝溜めなどが原因で「寝過ぎてしまう」と、脳や身体にダメージを与えてしまうのです。「寿命を縮める」とまで言われている寝過ぎには、こんなデメリットがあります。
自律神経が乱れて心身に不調が出る
睡眠不足で自律神経が乱れるように、睡眠の取りすぎでも自律神経が乱れてしまいます。人は起きているときに「交感神経」が、眠っているときには「副交感神経」が優位になるように仕組まれています。そのため睡眠時間を過剰に取りすぎると、自律神経のバランスが崩れて集中力が欠けたり、日中に眠くなったりしてしまうのです。また、自律神経の影響を受けやすい胃腸も不調を起こしてしまいます。そのため便秘や下痢をしてしまう可能性が考えられます。
身体が重くなり、倦怠感が出る
人は眠っているとき、起きているときと比べてあまり身体を動かしません。寝相の悪い人なら多少は動くかもしれませんが、立って歩くほどの運動量ではありませんよね。寝過ぎると、ずっと同じポーズで身体を動かさない時間が長くなることになります。そのため血行が滞り、身体が重く感じたり上手く身体を動かせなくなったりしてしまうのです。寝過ぎると身体にむくみが生じることがありますが、これも睡眠中の血行不良がかかわっています。疲れを取るための睡眠ですが、取りすぎれば逆に身体を疲れさせてしまうことを覚えておきましょう。
脳が老化しやすくなる
睡眠時間は短すぎても長すぎても良くありません。8時間以上の長い睡眠時間をとった場合、脳機能が低下するという研究結果があります。脳は睡眠を通して記憶の整理や脳疲労の回復を行っていますから、その睡眠時間が極端に長すぎることで脳にダメージが与えられ、老化に繋がってしまうというわけです。また、睡眠中の血行不良で脳に十分な血液が巡らないことも起因しているとされています。睡眠時間の長い人は脳卒中を起こすリスクが高まる、という研究結果もある通り、極端な寝過ぎは脳にあまり良い影響を与えないのです。
writer:さじや