伝統工芸品を身近に 若者へのアプローチ

起源は江戸時代・天明年間(1781~89)まで遡り、昭和57年に伝統的工芸品に指定された岩谷堂箪笥。
何年も自然乾燥させた欅を使い、幾度も漆塗りを繰り返し、手打ち彫りでの金具づくりなど様々な工程を経て生みだされる伝統工芸士たちによる技が詰め込まれた岩手県が誇る伝統工芸品です。
岩谷堂箪笥は、手入れを行いながら長年使い続けてさらに味が出るもので、気軽には手を出しづらい為、若い世代が触れる機会はさほどありません。

そこで、(株)岩谷堂タンス製作所の専務取締役である三品綾一郎さんは、若い人たちにも知ってもらい、親しんでもらおうと端材を利用して作る「Iwayado craft」を立ち上げ、様々な場所で紹介する取り組みを4年ほど前から行っています。
親子連れも参加する地元・岩手県でのクラフトイベントでは、若い人たちと一緒に製作体験をして手応えも感じているようです。

また、東京・銀座の「いわて銀河プラザ」では3日間に渡り、岩谷堂箪笥を作る際に出る端材を利用したブローチや、彫金の技術を生かしたアクセサリーなどの出張販売を行いました。
桐材をレーザー加工し、漆塗りが施されたブローチはとても軽く、服に付けてもたるまないのが特徴で、年々変化する漆の風合いを楽しめ、新しい技術と伝統の技が合わさった奥深いものとなっています。

ひと際目を引く「針山」は、「Iwayado craft」と東日本大震災後に大槌の女性たちによって生み出された「大槌刺し子」とのコラボ商品で、復興への願いが込められたMADE IN IWATEの逸品です。

「いわて銀河プラザ」では岩谷堂箪笥の販売コーナーが常設されていますが、「Iwayado craft」の商品も継続して販売されるので、気軽に触れてみてはいかがでしょうか。

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Iwayado craft (岩谷堂クラフト) http://www.its-iwayado.jp/iwayadocraft/ いわて銀河プラザ http://www.iwate-ginpla.net/
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